年賀はがきを海外に送ると犯罪になるって本当?
はやいもので今年も残り2ヶ月となった。暑中見舞いが済んだ思えばもうすぐ年賀状、文字通り光陰矢のごとしである。
海外に年賀状は送れるのか? 現在は「POST CARD」「AIR MAIL」と記載し、プラス18円分の切手を貼ればOKだが、以前は「お年玉くじ」がネックで送れない国もあった。気軽に観光できるアメリカに送れるようになったのは1999年とつい最近のこと。それ以前は「海外宝くじ」として扱われ、年賀はがきは「送付禁止品」だったのだ。
■Paint it Black(黒く塗りつぶせ!)
以前紹介したように、日本にいながら海外の宝くじを買うと「犯罪」になる。これは刑法・187条(富くじ発売等)によって禁止されているからで、勝手にくじを作るのもダメだし、買っても違法行為となる。ジャンボ宝くじなど、国が認めたもの以外は禁止されているからだ。
「お年玉くじ」つき年賀はがきも、海外ではNGとなる国や州もある。理由は同じく「外国のくじ」を禁止しているからで、日本ではあくまであいさつ状だが、これを「くじ」と見なし、年賀はがきを「海外宝くじ」と解釈する国もある。旅行も通販もカンタンにできるアメリカでも「送付禁止品」のひとつとされ、解除されたのは1999年のこと。20年ほど前までは、年賀はがきを送ることができなかったのだ。
海外で禁止されているものを、知らずに送ったらどうなるのか? これは「国際郵便約款(やっかん)」によって、
・「送る国」で合法でも、「受け取る国」でのルールが優先
とされ、日本ではまったく問題ない物でも、送り先国の法律によっては「郵送することを許さない物品」に区分される。アメリカへのお年玉くじつき年賀はがきは、1999年の郵政省告示805号で禁止品から除外されたので、切り取る、黒く塗りつぶすなどして「くじ」を無効化する必要があった。現在はフツウに送れるが、その他の国は送る前に要確認。当選しても日本まで受け取りに来られないなら、「くじなし」はがきが無難だろう。
■1等・10万円でも「はがき」扱い?
お年玉つき年賀はがきは、日本でも「くじ」扱いなのか? あまりにも生活に溶け込んでいる存在なので、送る前にくじ?はがき?と迷うかもしれないが、現在はほぼ「はがき」やや「くじ」と解釈されている。
理由は公職選挙法で、立候補者が有権者に金品を「寄付」すれば違反になるのはご存じの通りで、もし「宝くじ」を配布したら「ワイロだっ!」と言われて当然である。ところが、くじつき年賀はがきはギリギリセーフの判例があるのだ。
当選すればなにかに交換できるくじも、はずれれば単なる紙きれであり、もらった時点では価値があるともないとも判断できない。ある議員がお年玉くじつき年賀はがきを住民に送り、公職選挙法違反だ!と騒がれたことがあったが、まったく問題ないとの見解も示されない代わりに「利益供与とはいえない」という結論に達し、つまりはグレーゾーンが落としどころとなった例がある。今後も同様に扱われるかは不明だが、現時点では「くじ」よりも「はがき」が優勢になっている。
来年からは1等が現金10万円にアップすると報じられているので、今までよりも「くじ」色が強くなる。相手にメンドウが起きないか、送る前に確認したほうが良さそうだ。
■まとめ
・お年玉くじつき年賀はがきが、「海外宝くじ」として扱われる国もある
・アメリカに送れるようになったのは、1999年のこと