理由はお金? 「恋人不要」な若者が増えてるってほんと?

学生の窓口

人間の持つ原始的な欲求のひとつ「恋愛」。意中のひとと恋に落ちたり結婚するのはきわめて自然な行動ですが、若者のあいだで「恋人いらない率」が高まっているのはご存じでしょうか?

大学生の48%が「恋人が欲しい」と感じているのと同時に、未婚男性の28%は「いらない」と回答、現状のままが良い、趣味や自分の生活を優先したいなど「自分」を優先するひとが増えています。年収ベースでは600万円までがおよそ9割を占め、それ以上になると未婚率が激減することからも、異性よりも「そこそこリア充」を望むひとが増えているのです。

■恋愛は「オプション」装備?

現在の日本の人口はおよそ1.2億人。減少の一途をたどり、2040年ごろには1億人以下になると予測されています。政府が「女性の働きやすい社会」を推進しているのも人口減少に歯止めをかけたいからで、育児休暇などの制度が充実すれば「子ども」が増えるだろう、と考えているからです。ところが肝心の「結婚」は、生涯未婚率は男性が20%、女性も10%まで高まり、10人集まれば未婚者が必ず1人はいるのが現状で、制度以前に、異性に興味のないひとが急増しているのです。

ある研究によると、大学生の48%は「恋人が欲しいのにできない」と答え、これが悩みになっているひとが多いことがわかりましたが、同時に未婚の若者には「恋人いらない」とする回答も多く、

 ・男性 … 28%

 ・女性 … 24%

は「不要」と感じていることもわかったのです。

恋人いらない、の理由は何でしょうか? フラれると嫌だから、と考えるのが順当ですが、男性の52.6%、女性は60.1%のひとが「恋愛はメンドウ」、つまりそれ自体がイヤという回答だったのです。ほかにも、

 ・現状維持 … 恋人がいなくても満足している

 ・リスク回避 … 時間や経済的なリスクを負いたくない

 ・自己の志向優先 … 趣味や生活リズムを優先する

と、「自分」がらみの理由が多かったのです。まずは「自分の生活」、恋愛は「プラスアルファ」の意味とも解釈でき、恋愛は「オプション」扱いになっているのです。

■600万円の壁

「恋愛不要」なひとの共通点は何でしょうか? すこしアプローチを変えて、年収と男女の未婚率をみると、

 ・100~300万円未満 … (男)30.0% : (女)51.3%

 ・300~400万円未満 … (男)24.1% : (女)21.6%

 ・400~600万円未満 … (男)28.5% : (女)12.3%

 ・600~800万円未満 … (男)8.5% : (女)3.0%

 ・800~1,000万円未満 … (男)2.1% : (女)0.7%

と、600万円を境に大きく変わり、これ以上/以下を含めて合計すると、

 ・600万円未満 … (男)87.9% : (女)96.0%

 ・600万円以上 … (男)12.1% : (女)3.9%

になり、600万円未満のひとは恋愛不要率が高い、という結果になったのです。

年収600万円は決して少ない額ではありませんが、「まれ」といえるほどの高額でもなく、少々乱暴ないいかたをすれば「そこそこ多い」金額。経済的に余裕ができるのも確かですが、400~600万円台・男性の未婚率が高いことから「お金」の問題とも言い切れません。これらのデータから、恋愛よりも「そこそこリア充」が望まれている、と結論づけられるでしょう。

恋人が欲しいけどできない!と悩んでいるひとは、まずは本当に望んでいるのか自問してみてはいかがでしょう。

■まとめ

 ・大学生の48%は「恋人が欲しい」と思っているが、若者男性の28%は「不要」と回答

 ・女性の60%は「恋愛がメンドウ」と感じている

 ・年収600万を境に、未婚率は激変する

(関口 寿/ガリレオワークス)

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