2016年3月9日は皆既日食の日。観光業 「天体ドラマ」で地方活性化へ (3/3ページ)
■ 幻の香辛料王国

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さて、来年の皆既日食帯が通る都市の中で筆者のオススメは、テルナテである。
16世紀、テルナテはヨーロッパ諸国にとっての“宝石箱”だった。というのも、マルク諸島は香辛料の一大産地であり、テルナテはその中心地だったからだ。古代ローマ帝国があった時代から、マルク諸島ははるばるヨーロッパまで香辛料を供給していた。現代人には想像のつかないほど壮大なスケール感である。
もちろん、当時の香辛料は現代のように簡単に買えるものではない。ヨーロッパでは、ナツメグやクローブなどは貴金属と交換していた。ヴァスコ・ダ・ガマが命がけでインド航路を開拓した目的は、香辛料貿易のルートを確保するためである。
だからテルナテには早くからヨーロッパの文化が上陸した。あのフランシスコ・ザビエルも、このテルナテで福音宣教を行っていた。ザビエルが日本にやって来たのは、そのあとのことだ。
テルナテは観光地化されているとは言い難い場所だが、それでも訪れてみる価値は充分にある“歴史都市”だ。
そのような町で2016年3月9日を迎えられるとするならば、それはやはり滅多にない幸運である。
そして筆者も気がつけば、スケジュール帳とにらめっこしているのだ。
【参考・画像】
※ 2016年の皆既日食 「地方観光促進の機会に」 国内外の天体愛好者ら誘致(じゃかるた新聞)
※ matteobedendo / Shutterstock
※ chikaphotograph / PIXTA