日本人のDNAレベルに刻まれた雑煮を食べつくす「ご当地雑煮祭 2015秋」 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

日本酒も飲み放題!雑煮と日本酒の相性は?

 雑煮だけでなく、10種の日本酒も飲み放題という素晴らしいイベント。お燗にしたもの5種類、ひと夏をこしてほどよく味のりした「ひやおろし」が5種類。日本名門酒会のセレクトによるもの。

 ラインナップをご紹介。

[燗酒]
五橋純米酒お燗酒(山口)、華鳩お燗純米(広島)、大雪渓純米酒(長野)、西の関手造り純米酒(大分)、大七純米生酛(福島)。

[ひやおろし]
大山特別純米ひやおろし(山形)、純米吟醸義左衛門ひやおろし(三重)、若竹鬼乙女幸(静岡)、七冠馬純米ひやおろし(島根)、奥の松純米吟醸原酒ひやおろし(福島)。

 それにしても雑煮と日本酒というのは、餅と米、つまり炭水化物&炭水化物の組み合わせである。これは相性がいいのだろうか?

 そんな疑問を日本名門酒会のスタッフの方へぶつけてみたところ「あわないわけがない!」と力強い答えが。いりこやカツオ、昆布などの出汁は、日本酒との相性ぴったりなのだそう。そうか、餅じゃないのか。どうやら出汁がポイントの模様。

 今回のイベントでは、意外性のあるお雑煮が多く用意された。一番気になったのは“あん餅雑煮”。「これにあう日本酒は?」と聞いてみたところ、「お燗酒の『西の関』があうよ」と教えていただいた。 試してみると、ふんわりやわらかな口あたりで、甘み旨みもバランスよく、しっかりとあんこの甘さを受けとめてくれた。甘いものと日本酒の名コンビ。ここは体重を気にせずいただきたい。

 人気があったのは「大山特別純米ひやおろし」。ほのかな吟醸香にキレもよく、グイグイいけた。最初に瓶が空になっていた。たまたまお酒の列で隣に並んだ方に「若竹鬼乙女幸」もおすすめされた。海老や鮭などに幅広く合いそうだ。「奥の松純米吟醸原酒ひやおろし」はパンチがあって、ココナッツカレーにもいけた。

あたたまってきたところで、史上最大「雑煮雑学王 決定戦」!

 お雑煮談義がひと段落したところで、閃き作家の高柳優氏による「史上最大第一回雑煮雑学王 決定戦」がはじまった。近くの席の人どうし3〜4人でチームになって相談しながらクイズに答えていく。チームにはボードが配られ、正解すると得点シールをゲット。最終的にポイントが一番多いチームが優勝となる。

 最初のクイズは、プロジェクターに映しだされたお雑煮が、どの県のものかを当てるもの。そういえば、正面にあった各県のお雑煮の写真が貼られたパネルが……、と思ったら外されていた。参加者の方から「あー! さっきパネルで見たのに……」とくやしがる声があがる。

 角もちで焼いてあるから、東のほう? 山菜があるから東北? などと推理していく。われわれチームイベニアは「山形」と回答するも、ハズレー! 正解は「福島」。難しい……と思いきや1/3くらいのチームが正解していた。スゴい!

 脱出ゲームなみの推理力を発揮するも(してない……)、チームイベニアは、残念ながら全問不正解。お雑煮、奥が深い……。

 次のクイズは、お雑煮に多く使われている具材のベスト3を当てるもの。「にんじん」は絶対1位と思ったけど、他の2つは難しい……。「三つ葉」「かまぼこ」あたりが全国的にあるのではないかと予想。結果は、1位・とり肉、2位・にんじん、3位・しいたけ。ここででようやく1ポイントゲット!

 4ポイントを獲得した3チームで決勝戦。出汁当てクイズへ挑戦。出汁だけで味を当てるのはかなり難しそうだが、ぴたり当てた方がいて、文句なしの優勝決定!もちろん、ひらめきパズルクイズも! 何度もひっかけ問題にひっかかった。

 さらに、日本あちこちにある小松菜の食べ比べもできた。粕谷さんが今注目しているのが小松菜。名前は地域によって、かつお菜、もち菜、雪菜、真菜といろいろ呼び方は違うものの、どれも小松菜の一種だそう。えぐみが少なく甘みあるもの、苦味が強いものなど、土地によって違いがある(わずかな違いで難しいけど)。その地域の土や水で味も変わるのが、おもしろい。

 いろんなお雑煮をいただいた後の、あっさりとしたお浸しは、口のなかがキリッとしてよかった。あと、小松菜、特有の苦味なんかがきいて、日本酒の燗とあわせてもいけた!

日常にお雑煮を!

 お雑煮をたらふく食べて大満足! それにしても雑煮の世界は広かった。「お雑煮ってホントおもしろいでしょ〜!!」と粕谷さん。現在は、全国のお雑煮もパッケージ化しつつ、ご当地カルタも開発中だそう。46都道府県(沖縄には雑煮がない)のお雑煮カルタ、雑学にも詳しくなれそう! でも見ているうちにお腹が空きそう……。

 閃き作家の高柳さんもカルタ開発のプロジェクトメンバーの一員なのだそう。実は、高柳さん、粕谷さんの「お雑煮やさん」の最初のお客さんだったとか。

 お雑煮研究所の開発したレトルトのお雑煮が、この日は特別料金で販売された。粕谷さんは、一日一お雑煮を実践中。「特別な日のものではあるけど、朝ご飯とかにもいいですよ! 食欲なくても汁物って入りますよね〜」と朝雑煮がおすすめだそう。

 同行のライターと「朝いけそう! 昼もいいよね!」と雑煮談義でもりあがった。イベニア上層部からは、「雑煮がマズいわけがない」という名言(?)まで生まれた。

 汁とお餅。もはや日本人のDNAレベルに刻まれた美味しさなのかもしれない。食べ過ぎでお腹がドーンとならないようにだけ、気をつけます。

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(取材/橋村望)

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