【雑学】法律的にテレビは「生活必需品」に分類されるってほんと?

学生の窓口

いまや当たり前の存在となった「テレビ」。無くても命に関わることはないけど、法律的には「生活必需品」に分類されるのはご存じでしょうか?

税金滞納や借金が返せなくなると、最悪の場合は強制執行、いわゆる「差し押さえ」になってしまいますが、民事執行法により「生活に欠かせない」ものは差し押さえてはダメ、と定められ、テレビは差し押さえ「禁止」の対象になっています。給料の差し押さえはOKだけど台所用品やふとんはNG、マンガやゲームも「生活必需」品と定められた、フシギなルールが存在するのです。

■テレビなしでは生きていかれない!

学生向けのクレジットカードも発行され、カンタンにローンが組めるようになりました。ローンと言えば聞こえはソフトですが、借金していることに違いはなく、返済できなくなると「もの」で支払う強制執行、いわゆる「差し押さえ」になる可能性もあります。まだ学生だから関係ないと思われるかもしれませんが、20歳を過ぎれば成人なので、保護者は肩代わりする義務がありません。国民年金を支払わなくても「差し押さえ」に発展する場合もあるので、充分に注意してください。

残念ながら「差し押さえ」になってしまったら、どうなるのでしょうか? 土地や建物などの「不動産」はもちろん、自転車やバイクなどの「もの」=動産も対象なので、「売り」に出されてしまう可能性があります。ただし、その後の生活ができなくなってはタイヘンですので「生活必需品」は差し押さえてちゃダメ、という決まりがあります。これは民事執行法・161条(差押禁止動産)と呼ばれ、おもに、

 ・衣服や家具など、生活に欠かせない物

 ・1ヶ月間の生活に必要な食料や燃料

 ・2ヶ月分の生活費

などで、禁止されていない貯金は最低限しか残りませんし、サラリーマンなら給料を差し押さえられ、返済すべきお金を差し引かれることもあります。ところが、生活必需品には台所用品やベッド、現在はテレビやエアコンも含まれ、最低ひとつは残さなければいけないルールがあるのです。

食料や冷蔵庫がなければ自炊もできないので「必需」と呼べるでしょうが、テレビがなくても生きられるのでは? とギモンが残るところです。ひとによっては全く観ないテレビも、法律的には生活必需品に分類されているのです。

■生活に必要な「娯楽」

パソコンやスマホはどうなるでしょうか? パソコンはテレビと同様に禁止動産になっているので問題なし、スマホもいまや「必需品」と判断される例が多いので、差し押さえられる可能性は低いでしょう。

強制執行の目的はあくまで「返済」で、そのひとを苦しめるためではありません。そのため、

 ・工具などの商売道具

 ・まだ公表していない特許や著作物

も除外され、お金を稼ぐ手段は残される仕組みになっています。パソコンも同様に、学生ならレポート作成に必要でしょうから、1つも残らない可能性は、まずないでしょう。

対照的なのが、

 ・マンガ

 ・CDやDVDソフト

 ・ゲーム

も生活必需品に含まれ、差し押さえが禁止されているのです。「公表された特許」は差し押さえ対象になるのに、マンガやゲームは除外…なんともフシギなルールですが、娯楽も生活の一部と解釈された結果なのです。

マンガとゲームだらけなら、なにも差し押さえられずに済むかもしれませんが、本業である「学問」もお忘れなく。

■まとめ

 ・借金や税金を滞納すると、「強制執行」になる場合もある

 ・国民年金の滞納でも「差し押さえ」になる

 ・テレビやベッドなどの生活必需品は、差し押さえ禁止

 ・給料は差し押さえOKだが、マンガやゲームは禁止。フシギなルールが存在する

(関口 寿/ガリレオワークス)

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