スリムは本当に美しいのか?モデルの「痩せすぎ」社会問題に (2/4ページ)
フランスやイタリアは、最先端のファッションや皮革製品を世界中に発信している国である。
大手メーカーは他社に出し抜かれまいと、人気のスーパーモデルを常に囲い込む。だがその最中でモデルが太ってしまっては元も子もない。だから来たるイベントに合わせたボディーサイズを維持するよう、モデルたちに厳命する。
今年3月27日付のヘルスプレスの記事に、このようなものがある。『サイギャップ(太ももの隙間)』と『ビキニブリッジ(ビキニと下腹部の隙間)』が、若い女性の間で憧れとなっているという内容だ。
<太ももの間にスキマができる細い脚を「サイギャップ」、ビキニとおなかの間に隙間ができるのを「ビキニブリッジ」――。これが10代~20代女性のあこがれとなっているのをご存じだろうか。(ヘルスプレス 2015年3月27日より引用)>
つまりは大腿の内側や下腹部に肉がない状態が「美しい」とされている、ということだ。写真SNSのInstagramでは、POV(主観ショット)で撮影された『ビキニブリッジ』の写真が流行した。
大手服飾メーカーがこれらの要素をモデルに強要しているとしたら、確かに問題である。
『サイギャップ』にしろ『ビキニブリッジ』にしろ、そもそも全体的なボディーバランスをまったく考えていない基準だからだ。
日本の格闘家も15年ほど前までは“アミノ酸偏重主義”というものに陥っていた時期があったが、アミノ酸やタンパク質のことしか考慮に入れず、結果的にコンディションを崩してしまうという選手がその時は相次いだ。
だが、当の本人は「俺はまだまだアミノ酸不足だ」という意識で、高価なサプリメントを摂取する以前に、普段の食事が非常に乏しいものだということに気づかない。
スーパーモデルたちが陥っている罠の構造も、それとまったく同じだ。
■ スーパーモデルの死
2006年から2007年にかけて、ヨーロッパのモデル業界は改革を余儀なくされた。
その原因は3人のスーパーモデルの死である。ブラジルのアナ・カロリナ・レストンと、ウルグアイのラモス姉妹の相次ぐ早逝が世界中で問題提起されたのだ。