時間の価値を重要視する一流ビジネスパーソンのユニークな考え方
『年収の伸びしろは、休日の過ごし方で決まる ズバ抜けて稼ぐ力をつける戦略的オフタイムのコツ34』(池本克之著、朝日新聞出版)は、経営コンサルタントとして300社以上を指導してきた実績を持つ著者が、オンとオフの使い方についての考え方を明らかにした書籍。
まず、その冒頭の段階で、とても興味深い考え方が提示されます。
経験に基づいてビジネスパーソンを観察すると、「オンとオフについて『切り替え』や『メリハリ』といった認識を持っていない人が多い」と感じるということ。
つまり彼らは「オンとオフは表裏一体で、意識的に切り離すものではない」と考えているように見えるというわけで、それは著者自身の考え方でもあるのだといいます。
たとえば一流のアスリートは、試合で最高のパフォーマンスを出すために、日常生活でも自己管理を徹底しているもの。
同じように一流のマーケッターも、常に世の中の流れをキャッチしておくため、オフの時間にも情報のアンテナを張り巡らせ続けているのだとか。
では彼ら、つまり「できる人」はなにが違うのでしょうか?
それは、ずばり「時間の価値」を重要視するということ。
いかに効率よく仕事を進めるか、いかに無駄な時間、なにも生まない時間をなくすかについて、神経を張り巡らせているのです。
なぜなら彼らは、「時間価値を高めることが成果につながる」という大切なことを熟知しているから。きょうはそのなかから、食べものについてのユニークな考え方をご紹介したいと思います。
■生涯収入は日々の食べもので決まる!
「無事之名馬(ぶじこれめいば)」という格言は、どんなに強い競走馬でも、ケガで走れなくなったら勝てないという意味。著者は、同じことがビジネスパーソンにもいえると主張しています。
いわば、「無事之一流」。どんなに仕事ができて優秀でも、健康を損ねやすく休みがちな人は本来のパフォーマンスを発揮できないということ。
まず健康であること、自分の体調をしっかり管理すること=フィジカル・マネジメントは、一流のビジネスパーソンに不可欠な条件であるという考え方。
■体は食べるもの次第でどうにでもなる
そこで、第一に考えなければならないのは、体に取り入れるものの選択。なぜなら私たちの体は、当然のことながら毎日食べるものによってつくられているからです。
言い換えれば、体は食べるもの次第でどうにでもなってしまうということ。おかしなものを口にしていると、体もおかしくなってしまうわけです。
だとすれば、「体に害のあるものは食べない」ことは、フィジカル・マネジメントの「基本中の基本」であるということになります。事実、著者はそれを「もはやいうまでもない常識」だとすら言い切っています。
事実、著者も次のような「食のマイルール」を自分自身に課しているそうです。
・水を大量に飲む
・カフェイン、アルコールを飲まない
・添加物をさける
・たんぱく質を摂る
・糖質をさける
・夜8時以降は食べない
とはいえ食品添加物、農薬、遺伝子組み換え、さらには偽装表示から期限切れ原料の使用や異物混入など、現代社会においては“常識”どおりに暮らしていくことが困難になっているのも事実。
だからこそ、自己管理の意識が大切になってくるということです。
■できるだけ「食へのこだわり」を持つ
安全食材を宅配するネットスーパー「オイシックス」のアドバイザーをしていたこともあるという著者は、自宅では有機野菜やオーガニックフーズ、無添加物食品などを購入しているそうです。ただし仕事の関係で、家でゆっくり食事をする機会は少ないのだとか。
だから外で食事をするなら、
(1)自然食材にこだわっているレストランを選ぶ
(2)オーガニック料理を選ぶ
(3)コンビニ食品やファストフードは極力口にしない
など、いまの生活スタイルで可能な範囲の「食へのこだわり」を持つよう、常に心がけているのだといいます。
■長生きのために変な食べ物を排除する
著者はこう記しています。
「私はできるだけ長生きしたい。少しでも長く“生きている時間”を楽しみたいと思っています。その長生きも健康でなければ意味がありません」
だからこそ、自分の健康を阻害するもの、邪魔するものを排除するというシンプルだけれど、とても大切な考え方。そうであれば当然のことながら、“変な食べもの”は排除項目の筆頭になるというわけです。
そこで、出張時の朝食にすら神経を使うのだとか。たとえば朝食はフルーツだけにしているそうなのですが、ホテルの朝食にフルーツがふんだんに用意されていないことが事前にわかっている場合は、前の晩に翌朝食べるためのフルーツを調達しておくのだそうです。
たかが朝食といえども、大事な食事。5年後、10年後の自分の健康のために、目の前の食を考えるということです。
*
これはほんの一部ですが、ビジネスパーソンとしてのベストパフォーマンスを実現するために、著者自身がとても気を使っていることがわかります。
そのストイックさには驚かされますが、徹底した姿勢を持つことは、たしかに優秀なビジネスパーソンにとって不可欠なことかもしれません。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】
※池本克之(2015)『年収の伸びしろは、休日の過ごし方で決まる ズバ抜けて稼ぐ力をつける戦略的オフタイムのコツ34』朝日新聞出版