重大病が見つかるチェックリスト「うつ病(後編)」 (2/4ページ)

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 ちなみに、子供の「うつ」は、憂鬱な気分を訴えることは少なく、だらしなさややる気のなさが前面に出てくる場合と、体の不調の訴えのみが生じてくる場合があります。つまり、子供では「抑うつされた気分」という症状が周囲からわかりにくいので、なかなか正しい診断がなされないのです。

 では、もし「うつ病」になってしまったら、どんな治療を行うのか。「うつ」の治療は、薬物療法と精神療法から成ります。薬物療法は、この10年余りで大きく発展しました。以前は、抗うつ剤というと(例えば三環系抗うつ薬という薬ですが)、眠さ、ふらつき、喉の渇きなどの副作用がかなり強く、日常生活に影響を及ぼしていました。しかし、最近は新薬のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)が第一選択として使われています。これらは抗うつ作用が強く、副作用は以前と比べると非常に少なく、服用して比較的速やかに効果が出ることも特徴です。

「うつ」の場合、脳の中での神経間の信号のやり取りに関わる物質に異常が生じ、主に安らぎのホルモンと言われているセロトニンと、やる気のノルアドレナリンの放出が弱くなることが原因だとわかってきています。そのため、治療薬はセロトニン、ノルアドレナリンの量を脳内に増やすことを主眼としているのです。

 また、「うつ」には薬物治療だけでなく、主に回復期に行う精神療法もとても重要です。その中でも、認知療法というものがあります。これは自分の心のクセや考え方のパターンを客観的に見るようにさせ、どのようなストレスで「うつ」になったかを患者さん自身にわからせるというものです。この精神療法を円滑に行うには、患者さんと医師との信頼関係の存在が鍵となります。他の多くの病気と異なり、血液検査やX線検査などで客観的にわかる病気ではありませんから、医師の役割が大きいのです。「うつ」の場合、「数カ所の病院を回って、やっと自分のことをよく理解してくれる医師に巡り会えた」という話もよく聞きます。セカンドオピニオンという言葉もあるように、納得できない治療経過なら、病院を変えることも一つの考えです。

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