とりすぎ注意!塩分が多く含まれている「定番スープ」トップ10
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塩
寒い季節になると、温かいスープが恋しくなりますよね。いつもの朝食にスープが加わるだけで体が温まり、目ざめがよくなる気もします。しかし、健康的なイメージの強いスープにもしっかり塩分が含まれているので、とりすぎには注意が必要。
そこで今回は管理栄養士の望月理恵子さんに、「塩分量が多いスープ トップ10」を伺いました。1食分250gで比較しています。
厚生労働省の日本人の食塩相当量の目標量は「男性8.0g/日未満、女性7.0g/日未満」。スープ以外の料理も食べることも考えると、できるだけ塩分は抑えておきたいものです。
■具材をたっぷり入れると減塩に
スープの塩分が高くなる原因のひとつがコンソメ。固形コンソメは1個で2.2gほどの塩分があるので、コンソメを使うスープは基本的に塩分が高めになってしまいます。最近では減塩タイプの固形コンソメも売られているので、活用してみてはいかがでしょう?
また、塩分はスープの部分に多く含まれます。そのため野菜などの具材をたっぷり使い、スープを少量にすれば塩分のとりすぎを防ぐことができます。
この時期は温かいスープが食べたくなりますが、温かいものは塩分を感じにくくなり、濃い味つけになりがち。実はビシソワーズのような冷たいスープの方が、薄味でもおいしく感じられるのです。
■塩分が高い「スープ」トップ10
[10位]:中華スープ・・・塩分2.13g
鶏ガラをベースとして、油脂・香辛野菜・スパイスなどで調整したスープ。スパイスを利かせることで香りが豊かになり、塩分を抑えることができます。片栗粉でとろみをつけると冷めにくく、少量でも満足感を得ることができますよ。
[9位]:かぼちゃのポタージュ・・・塩分2.18g
ポタージュのなかでも、かぼちゃはまろやかな味があるので、塩分は多少低めになります。塩の量を減らしてナツメグなどのスパイスを加えるのもおすすめです。
[8位]:火鍋スープ・・・塩分2.3g
辛味と旨味を出すために調味料を多く使うので、塩分はやや高め。鷹の爪を細かく切って辛味を出せば、減塩に。鍋料理のように具材をメインに食べるようにするといいかもしれません。
[7位]:クラムチャウダー・・・塩分2.6g
ハマグリなどのシーフード類は塩分が高くなりがち。にんじん、たまねぎ、じゃがいもなどの野菜を多めに入れましょう。ベーコンを入れるレシピもありますが、加工肉はさらに塩分量が上がってしまうので、シーフードのうまみだけを活用するのがベターです。
[6位]:コーンポタージュ・・・塩分2.65g
コーンの淡白な味を整えるために、塩分が強めになってしまいます。ポタージュは素材の風味を生かしたまろやかなスープなので、その特徴を活かすように、塩分は抑えめにして素材の味を楽しみましょう。たまねぎやじゃがいもを加えてもおいしいですよ。
[5位]:ミネストローネ・・・塩分2.7g
ソーセージやベーコンなどの加工肉に塩分が多く含まれているので、味つけの塩は控えめに。キャベツやニンジンなど野菜を多くし、トマトの風味をしっかり活かせば薄味でも満足できます。
[4位]:コンソメスープ・・・塩分2.75g
コンソメは塩分が高めになりがち。具材にベーコンやソーセージなどの加工肉を入れる際は、コンソメや塩の量を調整しましょう。スープは少なめに、ニンジンやグリンピース、キャベツなど野菜をたっぷり入れて。
[3位]:トムヤムクン・・・塩分3.6g
酸味と辛味をつけるための調味料が入っているので、塩分は高め。具材のエビ・魚などの魚介類は塩分が多いので、家でつくる場合は最初に湯通しのひと手間をかけるのがポイント。臭みも取れるうえ、余分な塩分もカットできます。
[2位]:チゲスープ・・・塩分3.83g
コチュジャンをベースに辛く仕立てたチゲは体の芯から温まりますが、塩分は高め。調味料は控えめにして、鷹の爪で辛味をつけると減塩につながります。豆腐やきのこ類、もやし、卵を入れてもおいしいです。
[1位]:サンラータン・・・塩分4.45g
酢の酸味と唐辛子や胡椒の辛味と香味を利かせたスープは、調味料を多く使うため塩分高めに。キクラゲ、にんじん、ゆでたけのこ、卵など、具材を多めにし、豆板醤を控えめにして、鷹の爪で辛味を調整しましょう。
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エスニック系のスープは塩分が高めだとおぼえておくと、外食のメニューを選ぶ際の参考になりそうです。
日本語ではスープは「飲む」と表現しますが、英語では基本的に「食べる」と表現するそうです。そう考えると、具材たっぷりのスープは本来の姿かもしれませんね。温かい野菜をしっかり食べて、寒い冬を健康に乗り切りましょう!
(文/平野鞠)
【取材協力】
※望月理恵子・・・管理栄養士、サプリメントアドバイザー、ビタミンアドバイザー。調剤薬局、サプリメント会社に勤務後、独立。強制・禁止などの指導ではない“楽しく自然に身に付く栄養カウンセリング”と、アンチエイジングクリニックや皮膚科などで美容・肩こり・冷え・眼精疲労など“健康な人にもおこりうる悩みに対してのカウンセリング”を得意とする。現在は、健康検定協会を運営しながら、栄養専門誌など、幅広い媒体で執筆活動中。