軽い気持ちで約束すると危険!? 口約束でも守らないと「契約違反」になるってほんと? (2/2ページ)
■やっぱり「あげない」はOK
「あげる」「もらう」はどうなるのでしょうか? これにも意思主義を当てはめれば合意した時点で成立、になるはずなのですが、贈与の場合は別ワクで、気が変わったからドタキャン!が許されているのです。
無償で「あげる」行為は贈与(ぞうよ)と呼ばれ、
・民法・549条(ぞうよ) … 無償であげると伝え、相手が承諾すれば成立
と定められていることからも、一種の「契約」と表現できます。
ただし、続く民法・550条では、
・書面で約束していない場合は、どちらからも撤回できる
・すでに「あげた」ものは撤回できない
と記され、あげるひとはもちろん、もらう側の「やっぱいらネ」もあり。ところがメモ書きでも「私の○○をあげます」的に記せば、「あげるのやめた」はナシで、絶対に渡さないといけないのです。
売買とは異なり、もらう側は対価を支払わない贈与では、あげる側だけが責任を負うかたちになり、不公平ともいえます。そこで「あげるって言ったけど…」と惜しくなったときは撤回できる、一種の救済措置が盛り込まれているのです。
ただし、すでに「あげた」ものは撤回できませんので、やっぱり返しては通用しませんし、期待外れのものをもらったとしても「返す」もできません。くれたひとには気の毒ですが、もとをたどれば労せず手に入れたのですから「要らねぇ」ときは自分で処分してもバチは当たらないでしょう。
■まとめ
・口約束も、契約として認められる
・お店で「きゅうり3本ください」も同様で、書類よりも「意思」が優先される
・契約書や注文書がなくても有効。合意したら義務を果たさなければならない
・無償での「贈与」は例外。口約束だけなら「やっぱあげない」が認められている
(関口 寿/ガリレオワークス)