猫背が治ると背筋力がアップする
肩こりやたびたび腰痛になるという人で「背筋の筋トレを行って、背筋が鍛えられると肩こりも腰痛も改善される」と、筋トレに励んでいる話を聞くことがあります。背筋を鍛えれば、姿勢をしっかりと支えることができて、首、肩周りや腰部の負担が軽減されるため、と考えられるためです。
しかし、肩こりや腰痛予防のための「背筋筋力アップ」は、筋トレをしなくても猫背を改善させれば本来の背筋力を取り戻すことができます。衰えたと思っていた背筋に力が入るようになるのです。肩こり・腰痛予防にもつながります。
というのも、肩こりや腰痛の人に共通してみられることの多い「猫背姿勢」では、背筋が足りないために姿勢を支えられないというよりも、背筋の「背スジをシャキッと伸ばし姿勢を支える働き」が低下している状態である場合がほとんどだからです。
猫背姿勢をはじめとする姿勢の歪みがあるケースでは、動作や姿勢維持において無理が生じるため、筋肉が本来の力を発揮することが妨げられてしまいます。
その状態で背筋の筋トレに挑戦した場合、思うように筋力が発揮されず、かえって体を痛めるような負荷となってしまったり、理想通りに筋力アップされない、といった残念な結果になる場合もあるのです。また、筋トレというと、「筋肉に負荷をかけて疲れそう」「仕事で疲れて、筋トレの時間がとれない」という人も多いのですが、ふと気づいた時に行う猫背対策の方が、気持ちの上でも取り組みやすいのではないでしょうか。
日常生活の中で、猫背を改善させるには、一度に長時間を費やすのではなく、気づいた時にこまめにエクササイズを行った方が効果的です。例えばデスクワークの途中で……
腰とオヘソに手を当てて、体を挟む姿勢をとります。この時、顔は正面を向いてください。
鼻から大きく息を吸い込みながら、オヘソを正面に向けるよう意識をしてみましょう。この時、当てた手で腰が伸びる感覚とオヘソが正面に向いていく動きを感じることを目安にします。
姿勢が伸びたところで、口からゆっくりと息を吐いていきましょう。「2」「3」を5回ほど繰り返しましょう。
仕事が一段落して、席を立つことができる状態になったら、トイレやロッカールームなどで少し体を動かしてみましょう。
まっすぐに立ち、両手を体の前で組み、そのまま頭の上に移動させます。
肘を伸ばしながら、大きく鼻から息を吸い少し伸び上がるようにしましょう。この時、肩甲骨を寄せるよう意識をし、可能であれば、腕の位置が耳よりも後方になるとなお良いです。(肩周りが硬い人は、無理をしないでください)
口から息をゆっくり吐くと同時に腕を下してリラックスしましょう。「1」〜「3」を5回ほど繰り返しましょう。
■著者プロフィール
檜垣 暁子(ひがき あきこ)。オールアバウト 肩こり・腰痛ガイド。 カイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛を始めとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。