【高木復興相カネ問題】人の死は絶好の“票集め”だった! 国会議員「弔問」のウラ事情 (3/3ページ)

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 そういう意味で、高木の「私費で出した」というのはまったく信用できない。そもそも政治資金収支報告書を作成した会計責任者が間違ったり、嘘を記載する理由がない。また高木は「自分が出た」と言い張っているが、受け取った遺族側は「息子が持ってきた」と証言しているし、遺族にもあえて嘘をつく理由はないのだから、彼の国会答弁は嘘だらけの可能性が高い。にも関わらず、高木は委員会終了後の記者会見で「これで一定の説明責任は果たしたと思う」などと嘯いているのだから、まったくフザけたオジさんだ。

国会議員は死者の名前はどうやって知るのか?

 予算委員会では「弔電」の問題も取り上げられた。「弔電」については公選法にも規定はないが、いくら集票活動の絶好の機会だとは言っても、家族や秘書を総動員しても手が回らないのが現実だ。

 そうなると、議員との関係が薄い場合には「弔電対応」で済ませてしまうこともある。高木大臣の場合、「地元新聞に掲載された訃報を基に弔電サービス業者に依頼していた」とされるが、浮動票の多い都会の選挙区ではもっと密度を濃くしなければならない。筆者が仕えたI代譲士などは選挙には滅法強かったが、それは選挙区内の葬儀をすべて把握し、ほぼ全員に弔電を送っていたからだ。

 ではどうやって選挙区内の誰が亡くなり、いつ葬儀があるかをどうやって嗅ぎつけるのであろうか。それにはカラクリがある。人が死ねば必ず「死亡届」を出さなければならない。市町村の担当部局の職員にはいつ誰が亡くなったかすぐにわかる。気の利いた国会議員の地元事務所では彼らに日頃、飲み食いをさせ、その都度、教えてくれるように前もって懐柔しておくわけだ。

 今日の人権感覚からすれば、プライバシーの侵害もはなはだしいが、そんな者はいっさい顧みない。いずれにせよ、人の不幸を集票活動に結びつけようとするのだから、この国の国会議員はまったく浅まし過ぎるにもほどがある。

朝倉秀雄(あさくらひでお)
ノンフィクション作家。元国会議員秘書。中央大学法学部卒業後、中央大学白門会司法会計研究所室員を経て国会議員政策秘書。衆参8名の国会議員を補佐し、資金管理団体の会計責任者として政治献金の管理にも携わる。現職を退いた現在も永田町との太いパイプを活かして、取材・執筆活動を行っている。著書に『国会議員とカネ』(宝島社)、『国会議員裏物語』『戦後総理の査定ファイル』『日本はアメリカとどう関わってきたか?』(以上、彩図社)など。最新刊『平成闇の権力 政財界事件簿』(イースト・プレス)が好評発売中
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