【高木復興相カネ問題】人の死は絶好の“票集め”だった! 国会議員「弔問」のウラ事情 (2/3ページ)

デイリーニュースオンライン

 筆者は現職秘書時代、与野党合わせ8人の国会議員に仕え、代理として何百もの葬儀や通夜に顔を出した。弔問による集票効果の度合いは、議員本人―議員の妻―議員の息子―秘書の順で効果が小さくなっていく。「業界」では秘書が10回行くより議員が1回顔を出した方がいいとも言われているのだ。だから議員は国会活動などすっぽかしてでも自ら顔を出したいのが本音だ。どうしても抜けられない採決のある本会議や委員会、重要な党の会合などがあれば、代理を立てざるを得ない。誰が代理になるかは、故人と議員の親疎関係、身分や格、選挙での貢献度などによって前の順に従って決める。

肩書きと名前の入った「生花」を供えるのは当り前

 予算委員会では「香典」と「枕花」「弔電」が問題となったが、公選法では議員みずからが葬儀や通夜に出席し、社会通念上、妥当と思われる金額の香典を包む分には「違法」ではあるが、刑事罰は免れることになっている。高木大臣が答弁で「自分が行った。香典は私費から出した。政治資金収支報告書の記載は誤りだった」と言い張ったのは刑罰だけは逃れたかったからだろうが、「枕花」のほうは刑の免責規定がないから「自分は関係がない。後援会が勝手にやった」ことにしてしまっている。

 だが、筆者に言わせれば、絶好の集票機会であるはずの葬儀に議員本人がいっさい関与せず、周囲の者が勝手に「枕花」を供えたなどということはおよそ考えられない。組織選挙をやる共産党と公明党以外は、ほとんどの議員が「香典」は包むのは当り前だ。

 遭族や会葬者がよく見える場所に堂々と自分の肩書きと名前を書いた「枕花」や「生花」を供えるのが「業界の常識(?)」だからだ。そうしなければ、自分の名前を強く印象づけ、集票には繋がらない。それに議員というのは入るカネはいくらでも欲しがるが出るカネは節約主婦のように1円でも惜しむケチな人種が多いから、冠婚葬祭費を私費で賄うようなことはまずしない。政党支部や資金管理団体などが集めた政治資金から出すのが普通だ。

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