天才テリー伊藤対談「紀里谷和明」日本の映画業界でヘンな噂が…!? (2/2ページ)
紀里谷 でも、「CASSHERN」公開後に、逆に海外からたくさんの反響やオファーをもらったんですね。今回の映画は、その時の人脈があったからできたようなものなんです。おかげさまで、今までの映画に比べて予算は比べ物にならないぐらい増えました。
テリー それは映像を観れば一目瞭然ですよ。すごく贅沢な絵になってる。
紀里谷 街全体にモヤがかかっているふうに見せたかったので、スモークを使ったんですけど、あれ1日に250万かかるんですよ。
テリー うひゃ~! スモークは風が吹くと消えちゃうから大変だ。でも、お金をかけただけの作品になりましたよ。これから「忠臣蔵」の季節を迎えるし、この時期、この作品を観るのはすごくいいと思うな。作品の反響はどうですか?
紀里谷 日本での試写の段階では、今のところ評判は悪くないです。とりあえず、ホッとしてます(笑)。
テリー これだけの作品なんだから、たくさんの人に観てもらいたいよね。監督として、この作品で伝えたいこととは何ですか?
紀里谷 今の社会って、とにかく形があるものがすごく重要視されるじゃないですか。だけど、やっぱり愛だとか誇りだとか、目に見えない大事なものってあると思うんですよね。この作品を観終えたあとに、「明日、ちょっとだけ頑張ってみよう」とか、「正義っていいんじゃねえの?」みたいに少しでも思ってもらえるとうれしいですね。すごく青臭い言い方で恥ずかしいんですけど(笑)。