外国人が作った「京都ガイドブック」が面白い!
Photo by Kyoto Fan
もうすぐ本格的な紅葉シーズンを迎える京都。紅葉に彩られた京都市内の寺社も、嵐山に映える渡月橋も、言葉では表せないほどの美しさです。
そんな神秘的な京都に魅了されているのは、わたしたちだけではありません。京都は外国人にも、とても人気のある観光地です。
今回ご紹介するのは、京都に恋したアメリカ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、タイ出身の5人によるDiscover Kyoto編集チームが手がけるガイドブック『アメージング京都』。
外国人の視点で綴られた京都は、わたしたち日本人でも知らないことがたくさん!
美しい「お祭り」の数々にうっとり
平安貴族に扮した女性(時代祭):Photo by Kyoto Fan
本書では、祭事や景勝地、京都の美食が取り上げられています。
「普通のガイドブックと同じじゃないの?」と思われるかもしれませんが、読み進めると「こんなお祭りがあったのか!」「こんな神社初めて知った!」など、目からウロコの情報もたくさん。
カラフルな花々をまとった女性たち(ずいき祭り):Photo by Kyoto Fan
例えば、北野天満宮で10月に行われる「ずいき祭り」。このお祭りは、野菜と乾物でできた神輿(みこし)が見事な秋の収穫祭です。
神輿の側面は、神話の登場人物などを野菜とお米で表現しており、とてもカラフル。ずいき祭りの歴史は、平安時代にまでさかのぼるのだとか。
艶やかな黒髪に惚れ惚れ(櫛まつり):Photo by Kyoto Fan
続いて、同じ女性ながら艶やかな黒髪にうっとりしてしまいそうな「櫛まつり」。
藤原氏を祀る安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)の境内には大物主大神(おおものぬしのかみ)が祀られており、その神にまつわる伝説から、1961年に「櫛塚」が作られたそうです。
使用しなくなった櫛に敬意を払うとともに、美容師の活躍を願って、毎年9月には櫛まつりが行われています。古墳時代から現代まで、それぞれの結び髪と時代衣装を身につけた女性たちがずらりと並んでいる様子は圧巻!
ちなみに、安井金比羅宮は悪縁を断ち切ってくれることで有名なのだとか。人間関係などで現在お悩み中の方は、足を運んでみるのもいいですね。「縁切り」のお守りと、良縁をサポートする「縁結び」のお守りを購入することができます。
Facebookでも京都情報をゲットできる
食べるのが惜しいほどの美しさ(手織り寿司):Photo by Kyoto Fan
四季折々の京都の魅力が、鮮やかな写真とともに伝わってくる『アメージング京都』。実はこの本、もともとはDiscover Kyoto編集部が2011年にスタートしたFacebookページ「Kyoto Fan」がもとになっています。
立ち上げ開始から4年で320万人のファンを持つまでに成長し「Facebook都市部門」で3位のドバイ、2位のパリを抑えて世界1位に輝いたことで書籍化に至ったそうです。
Facebookでは英語のみですが、本書は日本語と英語で書かれています。英語のテキスト代わりに、あるいは外国の方へのプレゼントにもいいですね。実際に外国人の友達に読んでもらったところ、反応は上々でした!
日本人のわたしたちでもキャッチするのが難しい最旬フード情報や、文化コラムも見所です。京都の良さをさまざまな角度から再発見できそう。
読めばきっと、京都に行きたくなる一冊です。
アメージング京都/Discover Kyoto編集部・著、小学館・刊