カトパンも退社へ!? フジテレビ「100億円削減令」で給与減の大粛清

デイリーニュースオンライン

フジテレビHPより
フジテレビHPより

 かつて「テレビの王者」と呼ばれたフジテレビが窮地に追い込まれている。かねてから凋落はささやかれていたが、ついに親会社から「営業費100億円の削減」を宣告されて尻に火が付き、長寿番組の終了など大ナタを断行する。これが体質改善につながればいいが、一部では「終わりの始まり」と揶揄されドン底まで堕ちるとの見方が強まっている。

グループ社長は「営業費100億円削減」を厳命

 先日、小堺一機(59)司会のお昼の長寿番組『ごきげんよう』の終了が発表された。2016年3月末に番組は終わり、同局広報部によると4月からは小堺司会の新番組を予定しているという。これをフジの大ナタの始まりと見る向きが強い。

「終了の最大の原因は年間数億とされる小堺さんの高額ギャラです。同番組はライオンの一社提供ですが、最近は視聴率が苦戦して多額のスポンサー料に見合った内容になっていなかった。新番組は製作費が大幅に抑えられるともっぱら。それどころか、いまだに小堺さんを完全にリストラすべきとの意見があり、新番組そのものの雲行きすら怪しい」(大手広告代理店の社員)

 小堺はフジのお昼の時間帯を支えてきた大功労者。タモリ(70)司会の『笑っていいとも!』を終了させた際にも批判があったが、なりふりかまっていられないのだ。

 フジがこれだけ必死になっているのも当然。10月末にフジ・メディア・ホールディングスが2015年4~9月期決算を発表したが、子会社のフジテレビが営業益で10億円という初の赤字を出していたのだ。グループ全体ではホテル事業や鴨川シ―ワールド運営を手掛ける「グランビスタホテル&リゾート」が好調。遅まきながら始めた不動産事業でもしっかり儲けて黒字だったが、それを収益柱であるはずのフジテレビが吹き飛ばしてしまった。

 同グループの嘉納修治社長(65)は「非常に厳しい決算になった」と消沈し、フジテレビに「営業費100億円の削減」を厳命。制作費削減も更に進められることになり、局内は「お通夜状態」(同局社員)だという。もはや聖域はなく、フジテレビの亀山千広社長(59)は大ナタを断行。その一手が『ごきげんよう』の終了だったといえる。

「制作費が高額なことで知られる『とんねるずのみなさんのおかげでした』の終了も確定的との情報が飛び交っています。同じく『SMAP×SMAP』や『27時間テレビ』なども危ない。視聴率で巻き返せば大ナタを避けられるでしょうが、いまのフジは軒並み数字が低く、どの番組もリストラから逃れる絶対的な保証はありません」(同)

現場に重圧押し付け…トップの社長は風水頼み

 とにもかくにも、スポンサー収入を上げるための視聴率回復が最大の命題。そのプレッシャーは現場に大きく圧し掛かっているが、制作費を減らしておきながら数字を上げろと命じられるのだからたまったものではない。今まで潤沢すぎる制作費をあてがわれていた現場スタッフたちが、急に「安くて面白い」を求められても期待には応えられないだろう。

 ドン詰まり状態で局内の空気は悪化する一方だが、責任は現場ばかりにあるわけではない。それを指揮する上層部がしっかりしなければいけないが、キレ者と噂だった亀山社長が神頼みに走っているというのだから笑えない。

「今年、お台場のフジテレビ社屋の敷地内に『テレビの泉』という謎の噴水が作られたのですが、亀山社長が風水に影響されて施工を命じたとウワサされています。また、数年前まで同じ場所に噴水があったため、過去の栄光を呼び戻すために縁起担ぎで作らせたという説もある。いずれにせよ、局のトップがリストラをチラつかせて現場を威嚇しながら神頼みに走っているのですから士気が上がるわけがない」(フジテレビ社員)

 それなら頼りにすべきはフジ黄金期を作り上げた日枝久会長(77)と思えるが、グループのドンとして既得権をむさぼるばかり。日枝会長ら古株の役員にゴマをする社員ばかりが出世するなど、むしろ組織のガンのようになっているという。

 いまだにフジはバブル時代の感覚が抜けず、それが視聴者にソッポを向かれる要因になっているが、会社全体が旧態依然なのだから仕方ない。八方ふさがりもいいところだ。

悪手の「給与削減」でカトパン退社に現実味

「センスの古さ」によってフジが大きな魚を逃したことも話題になった。深夜帯で異例の高視聴率をマークしているドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京系)が当初、フジテレビに持ち込まれた企画だったと複数のメディアで報じられているのだ。原作は元々、系列の出版社である扶桑社から刊行されている。にもかかわらず幹部が企画を一蹴し、仕方なく持ち込まれたテレ東で大ヒット。人気作に成長してから今さら「なぜウチでやらなかったのか」とフジ上層部が騒いでいるという。

 何をやっても当たらない。それどころかフジがやらない企画は大当たりするという最悪な状況。この救いようのない惨状のシワ寄せは社員のフトコロを直撃しそうだという。

「部署にもよりますが、フジ社員は30代で年収1000万円超。40代ともなれば年収2000万円以上がゴロゴロいます。しかし、今では冬のボーナスが3割カットになるとのウワサが局内を巡っている。さらに残業代の切り下げや定期昇給の見直し、各種手当ての廃止などによる給与削減が検討され、来年のボーナス半額カットとの情報まであります」(別の民放大手社員)

 数年前、視聴率低下にあえいだ日テレは労組と衝突しながらも社員の給与削減を断行。コストカットには成功したが、羽鳥慎一(44)や西尾由佳理(38)らアナウンサーの大量離脱を引き起こした。

 先の見えない斜陽のフジが給与削減すれば、大看板である「カトパン」こと加藤綾子アナ(30)の退社の可能性が高まる。引き留めのために加藤アナを優遇すれば他の社員やアナウンサーの不満が高まり、それも命取りになりかねない大量離脱につながってしまうだろう。

 もはや救う手立てはなく、このまま崩壊へと突き進んでしまうのだろうか。

(取材・文/夢野京太郎)

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