子供の舌にタバコを……毒親たちの危険すぎる蛮行

デイリーニュースオンライン

最近親が逮捕される事件が増えているが…
最近親が逮捕される事件が増えているが…

「毒親」とは、子供にとって毒になる親を指す造語。2013年頃から一般的に使われるようになり、関連する本も次々と発行されている。「モラ母(モラルハラスメント母)」など、関連語と相まって広まっており、社会現象を示す言葉と言えるだろう。

 ここ最近でも、小さい子供にふざけてタバコを吸わせるなど、親たちのヤバすぎる行動がSNSで炎上し、親が逮捕される事件が相次いで起きた。毒親に対する目はさらに厳しくなっている。

有名人が「毒親」体験を拡散し、一般化された

「毒親」の元は、アメリカの精神医学者スーザン・フォワードの著書「毒になる親」とされている。翻訳本は1999年に日本で出版され、現在までロングセラーだ。

「毒になる親」は主に「親が子供の人生を支配する親」を指している。その中にはアルコール依存症など、社会生活に支障をきたしている親も含まれるが、「ちゃんとした親像」に振り回され、子供に悪影響を及ぼす親もいる。肉体的虐待をする親に加え、精神的な虐待をする親も定義に入る。

 女優の杉本彩や遠野なぎこ、元TBSアナウンサーでタレントの小島慶子らも、過干渉された経験など、親との確執を本にしている。田房永子「母がしんどい」(2012年)など、マンガも多数発行されている。このような有名人の毒親体験によって、親をつらく感じる読者の中には「自分の親も毒親だったかも」と気づく例も多々ある。

 福岡県久留米市では、16歳の長女の舌に度重なる虐待を行った母親と、同居する内縁の夫が逮捕されている。 

 最初の逮捕は2015年9月。長女の腕をベッドに縛り付けて殴るなど暴力を振るった件だ。10月には吐くまでアイスクリームや卵を食べさせ続け、再逮捕されており、タバコの火をつけ舌に当てた容疑で、11月に再逮捕された。2人は長女に日常的に虐待を行っていたと見られている。

 このような事件は、これまでも「虐待」として問題視されていたが、「毒親」という言葉が広まり、世間から厳しい目で見られるようになったことで可視化が進んだ一面はある。

 11月に2歳の息子にタバコを吸わせた父親が逮捕された件は、父親がSNSで自らその様子を投稿をしたことで、早期の逮捕につながった。

 毒親の捉え方は人それぞれ。もちろん、世の中には毒親ではない親もたくさんいるが、「子供が親を選べない」事実は万人に共通する。

 ネット上には「毒親チェック」ができるHPもあり、自身が毒親にならないように気を付けることもできる。もっとも、毒親の多くは自覚がなく、「自分が正しい」と勘違いしている厄介な点もあるが、SNSでもリアルでもそのような親を見かけたら、子供に気を配りたい。

(取材・文/春山修司)

春山修司
ネットニュースを中心に執筆するライター。社会、文化、芸能、スポーツなどほぼオールジャンルを網羅する
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