ヤクルト・バーネット投手がMLB移籍ならず…ポスティング選択に隠された思惑|やまもといちろうコラム (2/2ページ)

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ポスティング選択に隠された思惑

 要は、保険です。私の関係している球団では、スプリングキャンプに向けてロースター入りする選手と保険をかける選手がだいたい80名から110名のリストを作って最終的には32名から35名に絞り込んでいきますが、ここで35名のロースターから漏れるかもしれないバーネットさんをここで獲るだろうか、という話になるわけであります。

 耳にしている限りでは、バーネットさんに関心を持っている球団は私のところも含めて4球団ほどあったように思いますが、最終的に全球団「メジャー契約は厳しい」ということで降りた理由は「欲しいは欲しいけど、年齢と年俸を考えるとメジャー契約はない」という前提でバーネットさんに枠は出せないと判断したからではないかと思います。

 シビアなようですが、ぶっちゃけ画像診断で見る限りバーネットさんは通用すると感じます。このあたり、むずかしいのは「シーズンロースターの25名には入らないけど、セプテンバーコールアップの40名には確実に入る」実力はあることです。それは、バーネットさんとしては東京ヤクルトスワローズでのキャリアや、クローザーのポジションを失いたくなかったのでヤクルトに保険をかけポスティングにしてもらった部分もあるのだろうという話で、本当にメジャー復帰を目指すならば、AAAでマイナー契約でもいいからスプリングキャンプに参加し、アクティブロースターに入り、9月までにMLB昇格を目指すという方法もあって、バーネットさんなら間違いなくMLB昇格するだろうと思うんですよね。

 それは、逆に言えばMLBでもRHP(右投げ)とはいえタフネスは重要であって、なんだかんだ数シーズンきちんと投げてきたバーネットさんに対する評価はあるだろうということです。何しろ、MLBはここ数年、投手の故障が有意に増えていまして、上で投げられるブルペンは何枚でも保険は欲しい、というのが実情なのです。

 なので、固定されるメジャー契約以外であれば、バーネットさんはどこだって欲しがるだろうというところを、ヤクルトとの信頼関係でポスティングにし、ヤクルトも外人選手にちゃんとした「出戻り」の機会を用意したというあたりにヤクルトらしい〝情〟を感じます。

 一人のスワローズファンとして、現在フルタイム父親業に精を出しているアーロン・ガイエルさんを二軍コーチ契約か何かで呼び戻していただきたく、切に願う次第です。

著者プロフィール

やまもといちろうのジャーナル放談

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)

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