高級車に、万札が飛び交うケースも…プロ野球選手が賭博好きな理由

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麻雀賭博で野球の勘を養う!?(写真はイメージです)
麻雀賭博で野球の勘を養う!?(写真はイメージです)

 福田聡志、笠原将生、松本竜也と3選手が処分された野球賭博問題では「野球選手がギャンブルなどけしからん!」という声も出ていた。確かに「一軍半の選手が遊び呆けている」と思わされるが、野球界は昔から「ギャンブラーの巣窟」でもある。

 競馬好きの選手は何人もいるし、パチンコやパチスロに興じる若手も少なくない。もちろん公営競技やパチンコは合法であり何の問題もないが、野球賭博が非合法だからアウト、という理由なら賭け麻雀もダメなハズだ。

ゴルフや麻雀などテラ銭がない賭けはOK!?

 しかし「野球界で一番好まれているギャンブル」として挙げられるのが麻雀である。

 ある元プロ野球選手はこう語る。

「一昔前の野球界で麻雀は当たり前のように行われてた。遠征先では毎晩のように卓が立ってたし、もちろんお金を賭けずにやる選手なんかいないよ」

 警察が麻雀の摘発に動くのは「レートの大きな裏麻雀」であり、たとえば1000点1000円(いわゆるデカピン)などは一発で摘発対象となるが、「一流選手のレートはデカピンとかそれ以上。負けが込んでベンツを取られた投手もいたけど、どうってことないって顔をしてたね」(同)と言う。

 金額の大小はさておき、麻雀が好まれるのには理由がある。勝負カンを養うのに適しているからだ。

「俺も麻雀はよくやったけど、相手投手がどんなボールを投げてくるかとか、どこに打球が飛んでくるか、そんなひらめきや直感力がすごく高まったね。ベンチが『もう少し左に守れ』と指示してきても、動かないで正解だったことが何度かあった。ベンチはデータを元にしているけど、投手が投げるコースや、打者のスイングタイミングをみていると『ここに来る!』と読める瞬間があってね。直感通りになるため、俺には指示が飛ばなくなったよ」(前出・元選手)

 当時の野球界では「麻雀は推理の勝負としては最高のゲーム。やらないヤツは監督に向かない」と言われたこともあったそうで、麻雀好きの名将は少なくない。

 もう一つ、賭けずに回る選手などいないと言われるのが「ゴルフ」だ。

 こちらも麻雀と変わらぬほどレートが大きく、1回のラウンドで100万円負けた、というケースもザラだったという。

「あるゴルフ大会で3人の監督と回ったことがあってね。俺は30万勝ったけど、一番負けた監督で100万円だった。もちろん即金清算で、終了後は万札が飛び交っていたね」(同)

 麻雀もゴルフも仲間内の遊びであり、いわゆるテラ銭は発生しない。そのため本人たちにとっては「ギリギリセーフ」だそうだが、今回の野球賭博に関して、元選手は次のように締めてくれた。

「かつて賭博で摘発された元選手がコメントしてたけど、『おまえが言うか』という話だよね。というか、野球界で『賭博はけしからん』と言える人、そんなにいないはずだよ(笑)」

 しかし、時代は変わった。野球選手にもコンプライアンスが求められる時代に、“仲間内の遊び”では済まされない。

小川隆行(おがわたかゆき)
編集者&ライター。『プロ野球 タブーの真相』(宝島社刊)シリーズなど、これまでプロ野球関連のムックを50冊以上手がけている。数多くのプロ野球選手、元選手と交流がある
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