【冴え女シリーズ(8)】[女性小説家と男性編集者の場合]第11話(前半)「僕のことを信じてください」
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【冴え女シリーズ(8)】[- 女性小説家と男性編集者の場合 -]
■作品概要
若い世代に絶大な人気を誇る純愛小説家「唯ヶ浜栞」。その実態は山田典子というありきたりな名前な上にだらしない。恋愛小説を書いているも恋愛経験は無し。ある日、編集者の「樹」が「典子」の部屋にやってくる。しかし、あまりの部屋の汚さに打ち合わせは中止。急遽、2人で部屋の片付けをする事に・・・。
●第11話(前半)「僕のことを信じてください」
藤沢「受賞式の前日に・・・あなたは・・・姉の前で自ら手首を切った・・・」
山田「別に、彼女に対して何がしたかったのかはわかりません。ただ、彼女にトラウマを植え付けたかったのかも知れないし、彼女を恨んでいる自分に疲れただけなのかも」
藤沢「でも、姉はそのショックで物語が書けなくなってしまいました」
山田「そうですか・・・でもそれは彼女が盗作したことへの正当な罰じゃないですか?」
藤沢「違います」
山田「何が違うんです?」
藤沢「姉は望んで典子さんの作品を盗作していたわけじゃない」
山田「えっ」
藤沢「今、すべてがわかりました。姉は・・・典子さんの作品を盗んでいたことを知らなかったんです」
山田「そんなわけないでしょう。だって康介君が・・・」
藤沢「その康介という男がすべての元凶だったんです」
山田「な、なにを言ってるんですか」
藤沢「姉はあの当時、進まない卒業制作に悩んでいました。しかし、ある日嬉しそうに話してくれたんです『彼氏が自分のためにいろいろなアイディアを出してくれる』と。姉は彼氏の献身的な行動が嬉しく、出してくれたアイディアを出来るだけ使うようにしたと言っていました」
山田「そんな・・・」
藤沢「だから、姉は典子さんを裏切ってなんかいない」
山田「そんな・・・そんなの嘘よ!」
藤沢「嘘じゃありません」
山田「そんな言葉信じたくない!」
藤沢「それこそ嘘でしょう!」
山田「えっ」
藤沢「典子さんが未だに日記も写真たても持っているのは・・・姉のことを信じたいからでしょう?」
山田「違う」
藤沢「姉がどういう人間だったか・・・それは7年も隣に居た典子さんが1番よくわかっているはずです!」
山田「わ、私は加奈ちゃんのことを」
藤沢「姉が信じられないなら・・・僕のことを信じてください」
山田「じゃあ、私が加奈ちゃんにしたことは・・・」
藤沢「起こってしまったことは仕方ありません。でも、もう姉のことを恨まなくても良いんです。忘れなくても良いんです」
山田「私は・・・私は・・・」
【冴え女シリーズ(8)】[- 女性小説家と男性編集者の場合 -]第11話(後半)へ続く
●出演キャラクター
藤沢樹(ふじさわいつき)26歳:編集者
山田典子(やまだのりこ)29歳:作家
●声優および制作クリエイター
シナリオ:西尾優一
イラスト:三月涼
男性声優:柊唯也
女性声優:加藤みずき
●アプリ概要
様々なシチュエーション、たくさんのイケメン&イケボ男性との1時間のオリジナルラブストーリー(ボイス&アニメーションドラマ)を集めた、女子のための図書館、もしくは映画館のようなラブドラマアニメーションアプリです。
●アプリダウンロード
App store
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