すごすぎる! 漫画の神様・手塚治虫の仰天エピソード5選 (2/2ページ)

学生の窓口

*……このエピソードは『観たり撮ったり映したり』(著・手塚治虫/キネマ旬報社)の「ほとんど恐怖」(P.261~)に登場します。

●常にストーリーを三つ考える

漫画を描く上で最も苦しい作業といえば「お話を考えなければならない」ことではないでしょうか。手塚先生は晩年になっても「アイデアだけはバーゲンセールしてもいいぐらいあるんだ」とおっしゃっていましたが、その証左となるエピソードがあります。

『ブラック・ジャック』の連載時、どんなに締め切りが切羽詰まっていても編集者に三つはストーリーを提示し、その中から一番良いと思われるものを選んで執筆していたのです(先生自身は「四つ考える」と書かれています/『手塚治虫 漫画の奥義』)。ブラック・ジャックは全242話ですから、その陰でボツになった話がその2-3倍あることになります。

●早く辞めてください!

手塚先生は常に締め切りに追われていましたから、たくさんのアシスタントが必要でした。『虫プロダクション』に雇用されたアシスタントに手塚先生は「早く辞めてください」とおっしゃったそうです。早く自分の作品を描いてプロの漫画家として独り立ちしてください、という意味ですね。その言葉どおり手塚先生の『虫プロダクション』は多くのプロ漫画家を輩出しました。

手塚治虫先生には他にもユニークなエピソードがたくさんあります。偉大なクリエーターだった手塚先生はやはり大変に面白い人だったのです。例えば、当時の関係者に当たってまとめた労作『ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~』(原作:宮崎克/漫画:吉本浩二/全5巻)には手塚先生の人となりが知られるエピソードが満載です。もし手塚先生に興味を持ったらぜひ手に取ってみてください。漫画ですのですぐに読めますよ!

Photo(C)FreeDigitalPhotos

(高橋モータース@dcp)

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