初産婦さんの85%が「会陰切開」せずに済んだ!つわりにも効果アリの東洋医学療法とは?
妊娠したら喜びと同時に不安なことがたくさん出てきます。妊娠が発覚して間もなく、つわりが始まり、この頃は流産しないか不安になったり……。
出産までの数カ月は女性の身体が目まぐるしく変わることもあり、トラブルや不安で辛くなってしまうこともしばしばです。
安産のためにヨガやスイミングなどの運動をされる方も多いと思いますが、今回は日本で初めて女性専門鍼灸院として認可された、レディース鍼灸さいとう中野の井澤歓子先生に“鍼灸”が妊娠・出産にどのような効果をもたらすのかを伺ってきましたのでお伝えします。
■鍼灸とは
東洋医学或いは漢方医学の一分野として中国に起源をもつ鍼灸は、金属の細い針を経穴(ツボ)に刺入、或いは艾(もぐさ)を燃焼させて経穴(ツボ)に刺激を加えることで病気を治そうとする施術です。
鍼灸に刺激を与えることで自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、ひいては、生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)に働きかけると考えられています。
■妊娠中・出産時に嬉しいメリット4つ
(1)お灸で会陰が裂けにくくなる
出産を間近に控えると誰しも気にしてしまうのが“会陰切開”。出産時に会陰がどうなるか、とても不安になりますよね。
実は妊娠中お灸をすることで会陰が裂ける割合がぐっと下がるそうで、辻内 敬子さん著書の『出産準備教室 – 東洋医学を取りいれた妊婦さんの体づくりとセルフケア』には、お灸をした初産の妊婦さんの85%、経産婦さんの95%が裂けずに済むという調査データがあります。
鍼灸により、血行がよくなることで会陰部の伸縮性も良くなり裂けにくくなるそうです。
(2)つわりを楽にする
妊娠初期に多くの人が経験する“つわり”。妊娠中はホルモンの関係で胃腸の働きが悪くなります。
胃腸がきちんと働いてくれないことで気持ち悪くなる“つわり”の症状が出てしまいますが、井澤先生によればこれも鍼灸により胃腸の働きを良くすることで症状が緩和するそうです。
(3)流産や早産のリスクを減らす
流産や早産はやはり“冷え”が大きな原因になります。妊娠したら病院でも「冷やさないように」などと言われたり、頻繁に耳にする方も多いと思います。
鍼灸で身体中の血流を良くし、骨盤内の血行も良くなることで冷えから子宮を守り赤ちゃんが流れてしまうリスクが減るとのことです。
(4)陣痛促進剤を使う割合が少なくなる
陣痛が始まったものの、なかなかお産が上手く進まず長時間になってしまった時などに使う陣痛促進剤。赤ちゃんや母体に危険があり使わざるをえない時もありますが、できれば自然に産みたいというママも多いはず。
先にご紹介した著書『出産準備教室 – 東洋医学を取りいれた妊婦さんの体づくりとセルフケア』によれば、妊娠中にお灸をした妊婦さんは陣痛促進剤を使う割合がとても少なくなるということが判っています。お灸をしていなかった妊婦さんだと31.3%が陣痛促進剤を使用し、お灸をしていた妊婦さんだとそれが8.6%とかなり違いがあるようです。
これは“リラックス”がとても関係しているとのこと。お灸で気分がリラックスすることでホルモンが分泌し、子宮を収縮させる作用が働くため、陣痛が弱まることなくスムーズに進むので、お産時間も短く安産になることが多いようです。
いかがでしたか?
鍼灸では安産のために良いツボに刺激を与え血流をよくすることで、妊娠中や出産時にもたくさんのメリットがあるんですね。妊娠初期から可能ということなので、早い段階から子宮の状態を整え安産を目指してはいかがでしょうか?
【参考】
※ 辻内 敬子(2012)出産準備教室 – 東洋医学を取りいれた妊婦さんの体づくりとセルフケア(医歯薬出版株式会社)
※ 鍼灸ってどんなことをするんだろう? – 公益社団法人 日本鍼灸師会
【取材協力】
※ レディース鍼灸さいとう中野・・・日本で初めて女性専門鍼灸院として認可された東京・京都・愛知の剛鍼灸院グループ、『レディース鍼灸さいとう中野』。不妊、つわり逆子陣痛促進や更年期障害など女性特有の症状に対して対応している鍼灸院です。
【著者略歴】
※ Yuno・・・ヨガとアーユルヴェーダを専門とし、自身のスタジオWindhillを2015年港区白金台に設立。また今年出産を終えた1人のママとして、特に最近は妊婦や産後の身体についてを中心に学びを深める。ヨガやアーユルヴェーダを通じて妊婦さんや産後のママのサポートができるよう活動しております。