なぜ人は変なヤツに魅力を感じてしまうのか?変人ほど良くモテるその理由(スペイン研究)
常識的な人間よりも一風変わった人間の方がモテるらしい。最新の研究によると、病的性格の持ち主ほどモテることが明らかとなったという。 スペインのホスピタル・クリニック・デ・バルセロナのフェルナンド・グティエレス氏らは、病的人格特性を持つ異性愛の男女およそ1,000人に対してインタビューとアンケートを行い、その生涯のパートナーと子供の人数、職務レベル、所得などを調査した。 その結果、神経症や直情的傾向がある被験者など、一部の病的性格の持ち主は平均以上に配偶者や子供に恵まれていることが明らかとなった。 記事提供=カラパイア
病的な人ほどよくモテ、高い収入を得ている
グティエレス氏によれば、男女ともに、病的なまでに見境がなく衝動的な人物は、平均的な性格の人物よりも多くの短期的パートナーを獲得していたという。男性に限って言えば、強迫神経症の人物は高い所得を得ており(平均のほぼ2倍)、それ故に長期的なパートナーを確保することに成功している。
さらに神経症的な女性も長期的な関係を維持する傾向にあった。神経症傾向が最も高かった女性グループは、平均よりも34%長くパートナーとの関係が続いており、子供の人数は73%多かった。一般的には関係の不安定さと結びつけられる特性であるため、予想外といえよう。

出典: karapaia
この結果は、こうした特性が自然選択によって淘汰されておらず、むしろ進化的な利点をもたらしている可能性を示唆している。グティエレス氏は、例えば衝動的な大胆さは太古の人類そのものの性格であり、性的に淘汰された進化戦略なのではないかと推測する。
だが、なぜ人々は規範から逸脱した変人を配偶者にして、子供を残すのであろうか? これについて、グティエレス氏は神経症の女性の夫に結婚した理由を尋ねてみたそうだ。すると「彼女がとても”女性らしい”から」と返答されたという。

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この返答は、性差とステレオタイプとの関連性を明らかにしているのかもしれない。性差に関する文献からは、平均すると、女性は男性よりもわずかに神経症的なところがあることが読み取れる。したがって、ネガティブな感受性の高さを女性らしさのサインとして受け取る男性がいる可能性がある。
また、衝動的でリスク選好型の人物を魅力的と感じる人は多い。こうした人物は、自己中心的、ルールを守らない、軽率、反抗的である一方、勇敢な恐れ知らずで、自立した面もある。こうした振る舞いは、危険の中でも苦しむことなく生きる優れた遺伝的資質を有しているというサインとなっているのかもしれない。
強迫神経症的な性格が魅力的に映る理由は簡単だ。ダーウィン学派的な視点から見れば、お金は生存と安全と子供のための資源となる。また、こうした人物は真面目で信頼でき、注意深い。

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だが、全く異なる性格の人同士が必ずしも惹かれ合うわけではない。むしろ人々が自分の性格とよく似た相手を配偶者に選ぶ傾向があることがよく知られている。
そのため、例えば神経症的な女性と結婚する男性もまた神経症的な傾向にある可能性はある。仮にこれが正しいのだとすれば、病的性格の人は、似た特性を持つ潜在的なパートナーを釣り上げることが巧いのかもしれない。そして、この潜在的配偶者は、その時点において問題の程度に気がついていない。

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こうした非無作為的な配偶行動が実際に起きているのであれば、本研究の結果はさらに不穏なものと言えるかもしれない。両親ともに病的特性を有していれば、それは世代を通じて受け継がれ、さらに強固なものとなっていくからだ。
また、別の要素も考えられる。例えば、衝動的な人々は、ボヘミアン的な生活スタイルのおかげで、異性との出会いの機会が多いのかもしれない。神経症の女性なら、生活のサポートや安心感を求めて、安定した人間関係を築こうという強い動機がある可能性もある。

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この研究は限定的なもので、結論はあくまで推論に過ぎない。例えば、被験者が自分をより魅力的に見せようと内容を誇張している可能性がある。
この可能性は、性格が不誠実と診断された被験者にはよく当てはまる。文化的に、男性の乱交は、女性よりも肯定的に評価される傾向もある。また、理想の性格タイプなど存在せず、様々な性格の特性には解剖学的、生理学的、行動学的表現型の進化における現象が反映されていることも留意する必要がある。

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いずれにせよ、今回の発見は全体的に、進化の原理は病的性格にもうまく当てはまるという、あまり一般的ではない見解を支持している。
一部の極端な特質は、適応度の点、さらには社会的適合性や幸福の点においても不利益ではない。事実、それが重度であるほどに、配偶者を惹きつけ、多くの子孫を残している。こうした特性は、リスクがあるとしても適応度を高める近道であるのかもしれない。
変化する環境においては、遺伝的な差異が生存を助けるという事実も重要だ。したがって、人と違うからといって、それが必ずしも不完全であるということにはならない。周囲に統計的に逸脱した特徴や言動の人物がいたとしても、軽々しく異常のレッテルを貼るのはやめよう!
via:scientificamerican・translated hiroching / edited by parumo
記事提供=カラパイア