【靖国爆破犯】中国のネットに反響続々「我々は爆買いしたが韓国人は爆破した」 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 2010年に訪日した際、僕は一度自分の目で確かめるべきだと考えて靖国神社に訪れました。その際、中国人の観光客が意外と多かったのが印象的でした。日本に定住後も、僕はしばしば靖国神社に訪れているのですが、そのたびに境内では必ず中国人を見かけます。そして旧日本軍に関する様々な資料が展示された「遊就館」という施設の展示を見た際には、これまでの太平洋戦争に対して抱いていた思いが少し変わりました。

 中国においては、歴史の授業では「日中戦争」しか教えられていません。ですが、この施設には、日本が硫黄島の戦いをはじめとして、旧日本軍が数々の防衛活動を行ったことを示す展示物や史料や本などが置かれていたからです。靖国神社に来てみたことで逆に反日感情が和らいでいく中国人や韓国人も多いのではないでしょうか。

 もともと韓国は言論の自由が保障された民主主義国家のはずですが、強制連行など、従軍慰安婦の歴史を捏造と指摘した書籍を手がけた大学教授を在宅起訴するなど、旧日本軍を肯定するような意見は完全に黙殺されています。僕はこのような韓国の様子を見て、「この国は本当の意味では民主化していない」と感じると同時に、卑劣なテロリストにすぎない安重根や靖国事件の容疑者を、「勇敢な人物」と賞賛する中国国民たちの態度に対しては呆れています。

 ただ、わずかながら希望もあります。現在はインターネットの普及などにより、旧日本軍に関する真実の情報は、中国国内にも徐々にではありますが浸透しています。

 加えて中国人はもともと個人主義者が多く、自分たちに実害のない靖国問題に対し無関心な層が年々増加しているのです。中国のネットを閲覧すると、「トイレなんか爆破して何が楽しいんだ?」と靖国事件の容疑者を揶揄したり、「中国政府の愛国教育の賜物か!」とテロ活動を擁護する意見が多数寄せられたことを危惧する声もいくつかありました。

 僕は多くの中国国民が「真実の歴史」を知り、彼らのような進歩的な感性を持つ層が増加し、中国が民主化するきっかけとなることを期待しています。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)

(構成/亀谷哲弘)

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