Twitterで人生終了? ”身元バレ”で会社をクビになる人が続出する背景 (2/3ページ)
「個人情報さらし」がブーメラン状態
これに関連して起きたのが、大きく報道された『新潟日報』の元報道部長の事件。「はすみリスト」公開や過激なリベラル系ユーザーの言動に批判的だった新潟県弁護士会の高島章弁護士に対し、「壇宿六(闇のキャンディーズ)」を名乗るアカウントが暴言で攻撃。「お前の赤ん坊を豚のエサにしてやる!」「こいつを自殺させるのが当面の希望」などと絡んでいた。
執拗な嫌がらせに高島弁護士は防戦一方だったが、2ちゃんねるに「しばき隊闇のキャンディーズは新潟日報の社員」との書き込みがあったことから、その情報と基に相手の身元を特定。過去に当該人物は口論した相手に「これから君のこと洗わせてもらうわ、会社やら学校やら大変やな」とツイートしていたが、単なる脅しではなく報道機関の情報網を悪用した恐れもある。
身元が割れると件の報道部長は急激にトーンダウンし、高島弁護士と話し合ったうえで「今後は匿名に隠れて、人を傷つけるような卑怯なことをしないことを固く誓います」と謝罪ツイートした。さらに「もう二度とTwitterをしません」と宣言。それだけでは済まず、新潟日報社は当該人物の役職を解いて無期限の休職処分にした。
これと同時期に「しばき隊の中心人物」とされる「bcxxx」を名乗るユーザーも身元バレ。「bcxxx」氏は反レイシスト界隈でも特に過激な言動が多いユーザーとして知られていたが、共産党市議である母親がブログに「息子が原発撤退デモを主催して頑張っている」と書き込んだことをきっかけに身元が割り出されてしまった。
同氏は「これ以上迷惑をかけるわけにいかないということで、自分の一存で、長年勤めた会社を辞めることになりました」と書き込み、その二日後の11月16日以降は今まで頻繁に行っていたツイートをやめてしまった。同氏の勤務先はテレビ番組の制作などを手掛ける企業だったが、こちらも信用を損ないかねないという判断があったのだろう。
過激な反レイシストたちは意見の違う相手に対して「個人情報をさらして黙らせる」という手段を得意技にしていたが、とんだブーメランになってしまったといえる。