「106万円の壁」問題はどうなる!? 調査から見る今後の主婦の働き方
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現在の社会保険制度での厚生年金保険の加入条件の目安は、所定労働時間が週に30時間以上となっています。
しかし、2016年10月からは、従業員501人以上の企業で1年以上の勤務期間が見込まれている場合は、週20時間以上の労働時間と月収8.8万円以上(年収106万円以上)が加入条件となります。この“被用者保険の拡大”により、新たに“106万円の壁”が出現すると言われています。
今回はファイナンシャルプランナーである筆者が、『パートで働く主婦の意識調査』から見える今後の主婦の働き方についてお話します。
■106万円の壁を超える?超えない?
現在、夫の扶養の範囲内で働いているパート女性は、2016年10月以降も扶養内で働いていくのか、社会保険料を払ってでも働く時間を減らさずにいくのか判断に迷うところです。
ライフネット生命保険株式会社が、夫と中学生以下の子どもがいて、パート・アルバイトをしている20~59歳の主婦を対象に行った『パート主婦の働き方に関する意識調査』では、興味深い結果となりました。
同調査で、現在、103万円の壁を意識して働いている主婦は56.5%、130万円の壁を意識して働いている主婦は19.8%にも上ることがわかりました。75%の主婦が何らかの制限をしながら働いていることがわかります。
一方で、「2016年10月に施行される“被用者保険の拡大”で、働き方をどう変える?」という問いに対しては、2016年10月以降「手取りが増えるように働く」と答えた主婦は、全体では52.7%、106万円の壁に直面する年収層では、64%に上ったのです。
「今より手取り年収を減らしてでもいいから働く時間を減らしたい」と答えた主婦は、全体では4.5%、106万円の壁に直面する年収層では6.1%にすぎませんでした。
この結果から、すでに手取りが106万円を超えている層は、社会保険料で引かれる金額をカバーできるようにさらに多くの時間働きたいと考え、比較的手取りが少ない主婦層も、103万円の壁や106万円の壁を意識しつつも手取りを増やしていこうと考えているのでは、と思われます。
■106万円の壁、130万円の壁を超えるメリット
現在パートで働いている主婦には手取り収入を増やす意欲が十分にあることがわかりましたが、背景には厳しい家計状況もうかがえます。
同調査では収入が増えた分を何に使うかという問いに、67.6%が貯蓄、62.5%が子どもの養育費・教育費と答えるなど、レジャーや余暇にお金を回す余裕があまりなく、主婦が家計を維持するために大きな役割を果たしていることがうかがえます。
パート主婦が厚生年金に加入すると、保険料を負担すると手取りが減る場合もありますが、たとえ手取りが減っても将来の年金支給額が増えることや、自分の健康保険から傷病手当金や育児休業給付金をもらうこともできるのは大きなメリットです。もちろん、保険料負担分を上回るほど働けば手取り収入を現在より増やすことも可能です。
いかがでしたか?
今回はパート主婦の意識調査結果から見える今後の主婦の働き方についてお伝えしました。
収入が増えてきたらパートで働くよりも正社員で働いた方が収入も安定するなど様々なメリットがあります。2016年10月の“被用者保険の拡大”をきっかけに、これからの働き方を考えてみてはいかがでしょうか。
(福島佳奈美)
【参考】
※ パート主婦の働き方に関する意識調査 – ライフネット生命保険株式会社
【画像】
※ tooru sasaki / PIXTA(ピクスタ)