現地には15分前に到着すべし!交渉が成功する「時間」の考え方 (1/3ページ)
ご存知のとおり、『心を動かす交渉上手の思考法 裁判官の仕事術にみた人を納得させて動かす技術』(八代英輝著、詩想社)の著者は弁護士。
テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活躍されているので、名前を見ただけでピンとくる方も多いのではないでしょうか?
そんな著者は本書の冒頭で、よくある「交渉術」「対人術」などの有効性に疑問を呈しています。
理由は明白で、相手を煙に巻いたり、だましたりするような小手先のテクニック、姑息な詭弁によって相手を心から納得させることは不可能だから。
それでは「いいくるめる」だけなので、その場をしのぐことだけで終わってしまうという考え方には強い説得力があります。
では、人を本当に納得させ、動かしていくためにはなにが必要かといえば、それは「論理力」。
なぜなら人は、客観的な材料と、それを積み上げていく論理の力によって心から納得し、自ら進んで行動を起こすものだから。
それは裁判官時代に培った考え方だといいますが、つまり本書ではそんな「裁判官式思考法」に基づいて、さまざまな交渉のノウハウを明らかにしているのです。
きょうはそのなかから、「交渉」と「時間」にまつわる考え方を抜き出してみたいと思います。
■交渉では必ず15分前に現地へ
交渉においては、たとえ些細なことであったとしても、自分が不利になるような状態は避けるように気をつける必要があります。
そして著者によれば、それは交渉のスタートラインから肝に銘じておくべきこと。
たとえば待ち合わせ時刻に遅れるとしたら、それがたった1分の遅刻であったとしても、もし相手がすでに待ち合わせ場所に来ていた場合には、開口一番、遅刻したことを謝らなければならなくなります。
つまり、それだけで相手に借りをつくることになるわけなので、交渉を進めるにあたっては精神的に不利な状態になることに。
一段低い位置からのスタートを余儀なくされることになるわけです。