秋津壽男“どっち?”の健康学「二日酔い対策でのサウナは命の危険も…間違えやすいアルコールの常識教えます」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

100度以上の室内で汗をかくと、高温で急激に発汗するため体に必要なミネラル分が汗とともに出ていってしまいます。急激な血圧上昇で血管が傷つき、心臓に負担がかかって突然死の危険すらあります。

 とりわけ、サウナでの我慢大会は最悪と言えます。先に入った人がいつまでも入っていると、自分があとから入ったにもかかわらず先に出るのが恥ずかしいという心理が働きがちで、サウナの中がさながら我慢大会のような場面に出くわすことがあります。そんなことで倒れるまで我慢すると脳梗塞になり、命は取り留めても後遺症が残る場合もありますから、時計など見ずに「暑い」と感じたら我慢せずにすぐに出てください。

 また、サウナを出た直後の水風呂も、年代を問わず20代の若いうちでも危険です。高齢者ほど、急激な体温変化は心臓マヒのリスクが生じる原因となります。

 サウナにはリフレッシュ効果はありますが、健康促進的な効能はあまり期待できません。どうしても運動以外で汗をかきたいならば‥‥最近流行中の岩盤浴をオススメしています。岩盤の表面の温度は40~55度とじんわりと汗をかくことができるばかりか新陳代謝が進み、血管も拡張し、凝りや疲労が回復します。「健康にいいのはサウナより岩盤浴」と覚えておいてください。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「二日酔い対策でのサウナは命の危険も…間違えやすいアルコールの常識教えます」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2016年 1/21号“どっち?”の健康学秋津壽男サウナ二日酔いカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る