【プロ野球】中日・岩瀬、もはやレジェンドの域…名球会フェスで剛球復活

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かつては「死神」と呼ばれた守護神・岩瀬。今季の復活はあるのか?
かつては「死神」と呼ばれた守護神・岩瀬。今季の復活はあるのか?

 1月11日に福岡のヤフオクドームで行われた「名球会ベースボールフェスティバル2016」に、現役投手として唯一、中日の岩瀬仁紀が参加。セ・パに分かれての対抗試合でマウンドに上がり、久々のピッチングを披露した。

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1イニングを無失点

 セの5番手投手として5回からマウンドに上がった岩瀬は、先頭打者の稲葉篤紀(元日本ハムほか)にはセンター前に弾き返されたものの、小笠原道大(元日本ハムほか)を空振り三振、松井稼頭央(楽天)をライトフライ、清原和博(元西武ほか)のライト前へのヒットをはさみ、小久保裕紀(元ソフトバンクほか)はセカンドゴロに切って取り、1イニングを無失点で終えた。

かつては「死神」と呼ばれた男

 岩瀬の実戦登板は、2014年8月6日の対広島戦以来、約1年半ぶり。あのときは、9回表1点リードの場面で登板し、3人目の打者のエルドレッドに4球目を投じたところで、左ヒジの痛みを訴え、緊急降板している。それ以降、ヒジの状態が回復せず、2軍でも一度もマウンドに上がることはなかった。

 しかしこの日は、最速130キロを記録。全盛期には及ばないまでも、故障からの復活途上ということを考えれば明るい材料と言ってもいいだろう。試合で岩瀬のボールを受けた自チームの谷繁元信監督もひと安心だったはず。エキシビジョンマッチとはいえ、今回の名選手たちとの対戦はひとつのきっかけとなるのではないか。

 1998年のドラフト2位で中日に入団した岩瀬仁紀。背番号はプロ入りしてから「13」のままだ。西洋の占いで用いられるタロットカードには、不吉な暗示を予想させる死神のカードがある。そのカードは13番目に数えられることから、ネット上ではその番号を背負う岩瀬は「死神」と呼ばれていた。

もうひと花咲かせるか?

 試合終盤に細身の姿でフラリと現れ、無表情のまま淡々と打者を打ち取っていた、全盛期の岩瀬。その姿は、打者をアウトに打ち取って死に追い込む「死神」と重なる。自身の決め球でもある大きく曲がるスライダーは、その軌道から大きな鎌を彷彿。岩瀬のスライダーは「死神の鎌」と称されていた。

 しかし、ここ数年は衰えを隠せない岩瀬。昨年のシーズン後に、3億円からの大幅減額を受け入れ年俸5000万円で契約した。長年チームに貢献してきた功労者も41歳となり、今季のパフォーマンス次第では、という可能性も考えられる。

 ここからの復活は決して楽ではないだろう。だが、歴代最多の402セーブを挙げ、通算登板数も現役最多の889試合(歴代3位)を誇る「死神」が、最後にもうひと花咲かせることを期待したい。

文=藤山剣(ふじやま・けん)

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