行き先は黄泉の国?リトアニア人デザイナーが手がけた「安楽死ジェットコースター」の是非 (2/2ページ)
■ 「自分で死を選択する設計」の美学

source:http://julijonasurbonas.lt/
Julijonas Urbonas氏の設計では、500メートルの頂点で、本人が「FALL」ボタンを押すことで最後の選択を自らに行わせる、ということがエレガントなのだろう。
誰かに殺されるわけでも、病に冒されてもがき苦しみながら逝くのではない。自らの選択の結果として死ぬからだ。
それが、デザイナーとしての、氏の美学なのかもしれない。
しかし、当然この『Euthanasia Coaster』は賛否両論を招いた。
まず、本当に安楽死できるのかどうか。恐怖に歪んだ顔のまま死ぬ可能性も高いし、糞尿にまみれた遺体になる可能性もある。
そして何より、安楽死自体を認めるのかどうか、という問題がある。
ちなみに日本では、医師が行う積極的安楽死については刑法上の殺人罪になるが、自ら「FALL」ボタンを押せる『Euthanasia Coaster』の様な安楽死は、果たしてどう判断されるのだろう。
日本でも安楽死を法的に認めるべきだとする人たちは、延命することで心身の耐えがたい苦痛が伴うことは、虐待や拷問と同じであるため、自ら死を選べるべきだとしている。
個人的には、容認派の主張に共感する。
しかし反対派は、安楽死が認められてしまうと、死ぬことの圧力を掛けて、追い込みやすい環境ができて悪用できてしまうと言う。
それも一理ある。
海外では、積極的安楽死を認めているのは米オレゴン州、米ワシントン州、米モンタナ州、米バーモント州、米ニューメキシコ州、米カリフォルニア州、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグとなっている。
幸運なことに、「FALL」ボタンを押せるのは、一度きりである。
【参考・画像】
※ Euthanasia Coaster – Julijonas
【動画】
※ HUMAN+ EUTHANASIA COASTER_JULIJONAS URBONAS – YouTube