【冴え女シリーズ(10)】[ドSなイケメン茶道プリンス様]第7話(後半)「お前はそれでいいのか?」 (2/3ページ)
しかし不思議と茶道をやめようとは思わなかった」
しずか「どうしてですか?」
蓮条寺「なぜだろうな・・・。私にとって茶道の稽古は、食事をするとか、朝起きて顔を洗うとか、そういうものに近かった。好きとか嫌いとか、やりたいとかやりたくないという次元の話ではないのだ」
しずか「天職・・・」
蓮条寺「世間ではそう言うのかもしれないな。私は高校を卒業し、茶道に真剣に向き合いはじめた。そして、自分で茶道を選んだ。そう思った日のことは、今でも忘れない」
しずか「先生は、ご自身で決められたんですね・・・」
蓮条寺「そうだな。私は一生、茶道と向き合っていく。・・・そう決めた翌日、父が亡くなった」
しずか「・・・」
蓮条寺「だから、今でも覚えている。私の気持ちが定まるのを父が待っていたようだ、と思った」
しずか「そんなことが・・・」
蓮条寺「不思議なことだ。別に私は父に自分の決意を報告したわけでもないのに」
しずか「・・・」
蓮条寺「・・・私は跡継ぎではあるが、自分の意思でこの道を選んだという自覚がある。だから、自分の生き方に自分で責任を持とうと思える。