【アニメ漫画キャラの魅力】シンジを補完する存在!?大阪弁の熱血キャラ「鈴原トウジ」の魅力『新世紀エヴァンゲリオン』

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 『新世紀エヴァンゲリオン』の主人公「碇シンジ」には母親がおらず、親子関係すら破綻している父親から突然、“なんだか恐ろしげなもの(エヴァ)”に乗って戦えと言われます。さすがに消極的な人間ならずとも拒絶したくもなるでしょう。一段落ついても周りは自分の事を“エヴァのパイロット”として扱う大人ばかり・・・。なかなかに異常な環境といえます。この異常な現実の中で、シンジにはやはり“真っ当な現実”も必要だったのでしょう。それこそが「相田ケンスケ」、そして今回紹介する「鈴原トウジ」でした。


⇒鈴原トウジとは?(新世紀エヴァンゲリオン)
http://www.charapedia.jp/character/info/2866/


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■パイロットの苦悩を理解して

 昭和のアニメなら、主人公と川原でタイマンを演じた後「いいパンチ持ってるじゃねーか」とマブダチにでもなるのでしょうが、屈折しまくったこのアニメ作品がそんな道を辿るハズもありません。

 トウジは、自分の妹が初号機と使途との戦いでケガをした為、そのパイロットを敵視し一方的にシンジを殴り、どこか後味の悪さを感じながら立ち去ります。その後、使途を迎撃する初号機のエントリープラグに乗るはめになり、戦うシンジの葛藤、苦悩、恐怖をる事でシンジに心を開くのです。

■現実世界でのコメディリリーフ

 シンジ、ケンスケ、トウジは、アスカから「三バカトリオ」と言われ、その言動のくだらなさ(体育での女子の水着に心をときめかすなど)は現実の中学生そのものであり、このアニメのコメディリリーフともなっています。ちなみに、学級委員長のヒカリはトウジに淡い想いを寄せています。仲良しのアスカから「あんな男のどこがいいの?」と聞かれ、「優しいところ」と答えてアスカを呆れさせる場面は、陰惨な場面の多いこのアニメとしては、出色のラブコメシーンと言えるでしょう。

■仕組まれた世界に飲み込まれる「チルドレン」

 そんな彼がエヴァの「適合者」であろうとは・・・。いえ、彼だけでなく、シンジのいる2年A組は、適合者だけを集めた「牧場」だったのです。トウジのジャージ姿も関西弁も、“熱血バカ”を演出するギミックでしたが、それだけに彼がパイロットになる展開はなかなか衝撃的でした。しかも、妹を設備の整った病院に転院させてもらう事と引き換えの決断・・・。その言動、家族への思いなど、常に内面にベクトルが向かうシンジを補完するキャラクターであったトウジだけに、エヴァへの搭乗と結果的な悲劇は、このアニメの救いの無さを強調する結果となりました。

 新劇場版は、TV版やもっと悲惨なコミック版のような悲劇にはなりませんでしたが、シンジの着替えに出されたシャツに彼の名前があった事は、一体何を示唆するのでしょうか・・・?


【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:ルーデル(キャラペディア公式ライター)

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