人工元素はけっこうあった! 新しい「元素」は作り出せるってほんと? (2/2ページ)
元素って作れるの? とギモンに思うでしょうが、もっとも身近なものは太陽で、水素を合体させて2番・ヘリウムを作り出すことで熱と光を放っています。真っ赤に燃える、と表現されますが、じつは燃えているのではなく核融合によって輝いているのです。
■寿命はわずか0.0007秒
あたらしい元素は、どうやって作るのでしょうか? 原理はきわめてシンプルで、2つの元素をぶつけて合体させるだけ。ただし目に見えないサイズの元素を、光速の10分の1といったスピードでぶつけなければなりません。これは極めて難易度が高いことで、多くの国が必死に研究しているのに多数登場しないのもこれが理由です。
また、あたらしくできる元素は、
・113番 … 83番・ビスマス と 30番・亜鉛
・116番 … 96番・キュリウム と 20番・カルシウム
と基本は「数合わせ」。なんて安直! と思うかも知れませんが、材料となる電子や陽子の数を考えれば当然の結果なのです。
ただし、あたらしい元素の寿命はきわめて短時間で、113番を作ってもおよそ1万分の7秒で111番、2分も経つと101番と、番号の小さい原子になってしまいます。これは超ウラン原子が自然界にほとんど存在しないのと同じく崩壊(ほうかい)してしまうからで、いわば高額すぎる一発芸なのです。
今回発見された113番元素は、日本の理化学研究所が命名権を獲得しました。メイド・イン・ジャパンの元素にどんな名前が付けられるのか楽しみにしましょう。
■まとめ
・水素や酸素など性質の異なる元素も、材料の「数」が違うだけ
・周期表に記載された元素の順番は、持っている電子の「数」順
・93番・ネプツニウム以降は、ほとんど存在しない人工元素
・96番・キュリウム+20番・カルシウム=116番・リバモリウムと「数合わせ」で作る
(関口 寿/ガリレオワークス)