【冴え女シリーズ(10)】[ドSなイケメン茶道プリンス様]第9話(後半)「そんなことがあったか」 (2/3ページ)
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しずか「何か、お心当たりがあるのですか……?」
蓮条寺「茶道の世界にいると、色々と細かいことに気付く」
しずか「はい」
蓮条寺「言葉遣い、人との接し方、物を手渡したり、受け取るときの所作、目のあわせ方、食事のしかた、歩き方、姿勢……総じて言えば、自分の在り方に自覚があるのかどうか、ということだが」
しずか「俗っぽい言葉で言うと、女子力でしょうか」
蓮条寺「いつ頃からか、世の中ではそう言われるようになったな……。男性にも必要だとは思うが」
しずか「先生に女子力で敵う人など、いらっしゃらないのでは……」
蓮条寺「別に私に勝たなくても良いのだ。ただ、見合いという短時間の顔合わせの中で女性のいい加減な面が垣間見えると、これで果たして家元の妻が務まるのか、と考えてしまう」
しずか「それは、先生の目線が厳しすぎると思いますが……」
蓮条寺「だが、気の効かない女性では今後困ってしまうだろう」
しずか「……始めから全てが完璧な方なんて、いません。私も、ここで習い始めたばかりのときは、よくお茶碗を割ったりしていましたし」
蓮条寺「そうだったか?」
しずか「当時はまだ、小学校の低学年でしたが……緊張のあまり手がすべって、ということはよく」
蓮条寺「覚えていないな……」
しずか「もうずいぶん昔のことですから……。