米中外相会談、対北制裁で隔たり…安保利害に大きな差

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米中外相会談、対北制裁で隔たり…安保利害に大きな差

中国を訪問中のケリー米国務長官は27日、北京の中国外務省で王毅外相と約4時間にわたり会談。4回目の核実験を強行した北朝鮮に対する「強い制裁」が必要との認識で一致したが、その具体的な内容についてはなお隔たりを残した。

両外相は会談後に記者会見。ケリー氏は「金正恩(第1書記)の行動は無謀で危険だ」として、「米中は強力な安保理決議への合意形成が必要であるということで合意した」と強調した。

一方、王氏は「安保理が一段の措置を採ることに同意する」としながらも、「新たな決議が情勢を緊迫させる内容であってはいけない」と指摘。「目的は制裁ではなく、北朝鮮を対話に引き戻すことだ」と話し、北朝鮮の体制を崩壊させるような厳しい制裁に慎重な姿勢を見せた。ケリー氏も、米中間に意見の相違があとことを認めた。

国連安保理では制裁案をめぐり米中が非公式に交渉を重ねているが、北朝鮮の核実験から3週間が経過しても、合意への道筋が見えていない。

北朝鮮をめぐっては、日米韓と中露の間で安保上の利害に大きな隔たりがある。ウクライナ問題や日中間の領土問題で角逐が続いていることも、各国の対北政策に影響している。

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