タイが脱北者の経由地…年間2000人 (1/2ページ)
北朝鮮から韓国に向かう脱北ルートが、政治状況により変化し続けている。かつてはモンゴル、ベトナム経由が一般的だったが、この10年はラオスとタイを経由するルートが急増した。
昨年8月には、脱北者8人と支援者がタイ警察当局に逮捕された。12月には、メコン川を渡ってタイに不法入国した脱北者7人が逮捕されている。それでも、このルートを選ぶ脱北者は増えている。
一方、タイ当局によると、北朝鮮の脱北者だけでなく、ミャンマーからのロヒンギャ人、中国からのウイグル人の「三大難民」がタイ政府の重荷になっているという。
タイ入国管理局のナタトーン局長は、タイの英字紙「バンコク・ポスト」とのインタビューで、次のように語った。
「2004年に46人だったラオス経由でタイに入国する脱北者が、2010年には2482人に達し、現在も年間2000人前後にのぼる」タイ政府は2011年以降、入国した脱北者の数を発表していないため、局長の証言は非常に貴重だ。ちなみに韓国統一省の統計では、2015年に韓国に入国した脱北者は1277人に達する。
局長は「問題を解決しなければ、脱北者が増え続け、タイにとって長期間の重荷になる。ラオス政府と協力して、この流れを食い止める必要がある」と述べた。
しかし、ナタトーン局長は「難民地位協定などは、拷問や死に直面するおそれのある人の送還を禁じているため、脱北者を北朝鮮に送還することはできない」とも述べた。
ナタトーン局長によると、脱北者は北朝鮮から豆満江を越えて中国に入り、北京に到着後、しばらく働いて資金を確保してから、鉄道で雲南省の昆明を経てシーサンパンナに移動し、ラオス国境を超える。
そこから陸路でタイ北部のチェンライに入るルート、メコン川を越えてタイ東北部のノンカイ、ナコンパノム、ブンカンに入るルートに分かれる。ちなみに中国とラオスの国境モンラーから、ラオスとタイの国境のフエイサイまではバスを乗り継いでも8時間程度で到着する。
局長は最近、脱北者に使われたと思われるルートの調査を行った。このルートは、チェンライ県のチェンコンかチェンセーンからタイへ入国するものだ。