【プロ野球】野村克也、伊藤智仁、イチロー…海外キャンプが転機となった男たち (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■1999年:オリックス「アリゾナ留学」でのイチロー

 今年の日本ハム海外キャンプの実現の裏には、提携球団であるMLBパドレスとの関係性も大きく影響している。

 同様に、提携球団との縁で海外キャンプを実施したのが、1999年のオリックス・ブルーウェーブだ。提携先はシアトル・マリナーズ。といっても球団全体が海外キャンプをはるのではなく、数名の選手だけをマリナーズキャンプに派遣するという「短期留学」スタイルだった。

 このとき、星野伸之、戎信行とともにマリナーズのスプリングトレーニングに参加したのがオリックス時代のイチローだった。

 1999年2月24日から2週間に渡って行われたこのキャンプ、イチローはスーパースター、ケン・グリフィーJr.とのキャッチボールからスタート。その後も、フリーバッティングでは前年15勝の左腕エース、ジェイミー・モイヤーが打撃投手を務めるなど至福の時間を過ごし、「1日で帰りたくなくなった」とご満悦。

 一方、ケン・グリフィーJr.も「2週間なんて言わないで、10月までいてくれないか。一緒に優勝を目指そうぜ!」と最高の賛辞を贈った。

 こうして「相思相愛」の間柄になったイチローとマリナーズ。イチローが海を渡り、マリナーズに入団を果たすのはこの2年後のことだった。

 冒頭でも紹介したが、早くもパドレスは大谷翔平にラブコールを贈り、二刀流まで容認、なんて報道まで飛び出している。もちろん、リップサービスではあるだろうし、大谷が海外移籍をするまでに、もう数年の時間は(制度的にも、本人の準備的にも)必要になるだろう。それでも、元々メジャー志向の高かった大谷だけに、さらに気持ちが昂っていることは想像に難くない。

 大谷も含め、そして他の選手でも今回のキャンプがシーズンにどんな影響を及ぼすことになるのか、今から楽しみで仕方がない。

文=オグマナオト(おぐま・なおと)

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