店長「次の人を見つけてきたら辞めていいよ」ーーこれって法的にどうなの? (2/2ページ)

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この条文について、 東京地方裁判所昭和51年10月29日判決判例時報841号102頁は、「法は、労働者が労働契約から脱することを欲する場合に、これを制限する手段となりうるものを極力排斥して労働者の解約の自由を保障しようとしている」との解釈を示しました。

つまり「次の人を見つけてきたら辞めてもよい」という条件をつけることは、労働者が労働契約を脱することを欲する場合に、これを制限する手段となり得ます。

従って、法律的には無効といえます。

■退職を伝え、2週間経過すれば、退職は可能!

では、退職の効果についてはどのように解釈するべきでしょうか。

民法627条1項の規定によれば、たとえ雇用主が拒否しても、労働者の退職の意思が雇用主に到達すると、その到達した日から2週間を経過することで、退職の効果を生じることになります。

そこで、「他の人を見つけるまでは辞めさせない」という雇用主に対しては、配達証明付内容証明郵便で退職の意思を伝え、その郵便が雇用主に到達して2週間を経過したところで、退職の効果が生じたものすることができます。

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