背後に支援者?元少年Aに”2冊目の自伝”の衝撃舞台裏

デイリーニュースオンライン

Photo by Amateur.Qin
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 またも「文春砲」が炸裂した。今度のターゲットは、世間を震撼(しんかん)させた殺人鬼。「酒鬼薔薇聖斗」と名乗り、1997年に神戸市で連続児童殺傷事件を起こした「元少年A」とされる男性(33)を直撃。その〝素顔〟を明らかにしたのだ。

 週刊文春は2月25日号で、特定されないように一部加工した男性の写真を複数枚掲載している。その写真から受ける印象は、実年齢よりも若く見えるやせ形。頬がこけ、少し前歯が出たそのルックスは、漫画「ドラえもん」に登場するキャラクター、スネ夫のようだ。

 記事によると、自宅前で記者が直撃取材を仕掛けると、疑惑の男性は、「なんのことか分からない」と「元少年A」であることを頑なに否定。食い下がる記者に激高し、「命がけで来てんだろ、なあ」「顔を覚えたぞ」などと凄み、記者の腕を右手でつかむという凶行に及んだという。

■「二匹目のどじょう」狙いか

「元少年A」本人かどうか定かではないが、記者の直撃後には、それまで発信を続けてきたブログや公式サイトの更新が止まっている。

 件の「元少年A」は、昨年6月に太田出版から「絶歌」なる手記を発表し、物議を醸した。実はその騒動の直後から複数のメディアが行方を追っていたという。

「元少年Aは神奈川県や都内のマンションを転々としていた。文春以外の週刊誌も、女性週刊誌などがある程度所在を掴んでいたようだ。ただ、確証が持てなくてどこも掲載には至らなかった。ある週刊誌は疑惑の人物への直撃取材を敢行したものの、直前になって本人でないとわかってギリギリで出版を取りやめた経緯もある」(週刊誌記者)

 週刊文春では直撃時の写真の背景にまで入念にぼかしをかけるなど、相応の配慮を行った上で誌面に写真を掲載している。しかしながらネットでは早くも“特定作業”が進行。少ない手がかりを頼りに類似スポットを探し、「都内の団地付近ではないか」などと噂されている。極端にプライバシーが漏れることを恐れる少年Aは戦々恐々としているだろう。

 更生を終えているとはいえ、未成年の時におかした猟奇犯罪を飯の種にするという「元少年A」の所業には大きな批判が巻き起こった。メディアがその行方を追い回すのもそうした世論の影響もあるに違いないが、実はもうひとつ大きな理由があるのだという。

「実は、『元少年A』の本の第二弾が出るという情報があるのです。出版元としては、最初の手記を出版した太田出版が最有力ですが、最初に『元少年A』と接触した見城徹社長の幻冬舎から出るという噂もある。何にせよ『元少年A』の背後に支援者がいるのは明らかです」(先の記者)

 問題作の「絶歌」は、話題性も手伝って25万部を売り上げたという。出版不況の折に「二匹目のどじょう」を狙いたくなる出版社の事情もわからなくはないが…。被害者の気持ちを汲むこともなく、殺人鬼の自己満足の場を与えるというその人権感覚には閉口せざるを得ない。

(取材・文/浅間三蔵)

浅間三蔵
1978年、神奈川県生まれ。大学卒業後、大手新聞社に入社。社会部記者として警視庁や司法関連を担当する。震災を契機に独立し、現在はフリージャーナリストとして週刊誌などで活躍中
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