【冴え女シリーズ(11)】[マスターの不器用な優しさに]第9話(前半)「本当に分かっているのか?」 (2/3ページ)
ありがとう、マスター」
優士「本当に分かっているのか?」
蘭 「わかってるわよ。あーあ、それにしても雨、すぐにやむと思ったのにまだ降ってるね」
優士「ん? ああ、全然やむ気配がないな・・・」
蘭 「・・・」
優士「・・・黙るなよ、突然」
蘭 「私だって黙る事だってありますぅ。・・・明日からの事をちょっと考えちゃって。明日会社に行くのが気まずいというか・・・ふたりにどんな顔したらいいんだろうって」
優士「酷い言い方かもしれないが、ソイツらは君の事をまったく気にしないと思うぞ」
蘭 「はは、私もそんな気がしてる。私がひとりでこだわってるだけ。私がただただ勘違いしちゃっただけ。私がなにも言わなきゃそれで丸く収まることなのよね」
優士「そう、だな」
蘭 「馬鹿だなぁ・・・会社の人を好きになっちゃうなんて」
優士「振られた後の事を考えて恋愛する人間なんていないだろう?」
蘭 「そうね、でも、やっぱり少し軽率だったかも・・・」
優士「あっちが気にしないんだ。君も全然気にしていないという態度でいればいい。惨めな思いを抱く必要はないんだぞ。必要以上に自分を殺す必要もない。俺に口が悪いだの、“アレ”だのいう時の君なら、乗り越えられるさ」
蘭 「でも・・・」
優士「・・・今のはただの理想だな。