泳ぎはうまいのに……ワニは「潜り」がヘタだってほんと? (2/2ページ)
ところが、この習性は肉が主食の「ワニ」に引き継がれているのです。
■「おもり」がないと潜れない?
ワニの胃石は消化のためだけではありません。水中でバランスを取るための「おもり」としても使っているのです。
ワニは肉食性ですから、植物が食卓にあがることはありませんし、胃石が必要なほど魚をまる飲みするなんて話も聞きません。じつはワニは潜水がヘタで、水中では思う通りに動けず……。そこで石を飲み込んで「おもり」に使っている、と考えられているのです。これも恐竜時代の「遺産」で、水中で暮らす巨大な恐竜・スティクソサウルスの化石からも大量の胃石が見つかり、やはりバランスをとるためと推測されています。なんて不器用! と思うかも知れませんが、誰もが知っている動物ではアザラシも胃石を持ち、消化の助けだけでなく、泳ぎ方も理由のひとつでは? と考えられています。
人間の場合、野菜や果実、海藻が「病気」の胃石の原因になることもありますので、よくかんで食べるのが良さそうです。
■まとめ
・歯のないトリは、砂嚢に貯めた砂や小石で食べ物をすりつぶす
・砂嚢を持たない動物でも、飲み込んだ石を胃にキープしておく種がいる
・消化の悪い草食、魚をまる飲みした恐竜も胃石を持っていた
・ワニの胃石は、水中でバランスを保つための「おもり」の役割も果たす
(関口 寿/ガリレオワークス)