【シャープ買収問題】ブラック企業?鴻海精密工業の気になる評判 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 中国国内では、SHARP製のテレビは画質の良さから「液晶の父」などと呼ばれ、定評があります。また同社の前身である「早川金属工業」は、シャープペンシルを世界で初めて実用化した企業で、漫画の仕事でシャープペンシルを多用している僕は、SHARPに対し多大な敬意を払っています。

 今回の買収案は、SHARP側の問題などを理由に買収契約の一時延期を表明しており、まだ正式に決定していません。このことに対し中国のネット上には、「私は長年のSHARPファンだ」、「SHARP製の携帯電話を使っています」、「うちのSHARP製の冷蔵庫は25年前からずっと現役だ!」といった、買収が中止になったことを喜ぶような意見が書き込まれていました。これは中国国内におけるSHARP製品の評判の高さの表れでしょう。

 世界初のカメラ付き携帯電話、高画質な液晶画面など、SHARPは画期的な製品を数多く生み出した歴史があります。僕はその優れた創造性と技術を活かせば、外国企業に頼らずとも自力で再建できると思います。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)

(構成/亀谷哲弘)

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