韓国社会に及ぶ開城工団閉鎖の余波 (2/2ページ)
また、全羅南道の霊光郡が郡内の工業団地への進出を支援したり、ロッテ百貨店が支援セールを行ったりしているが、いずれも焼け石に水だ。
開城工業団地で製造された商品を扱う「開城工団商会」はデイリーNKジャパンの取材に対して「そのうち閉店せざるを得なくなるが、今のところは商品が確保されているので大丈夫だ。新製品の生産中に工業団地が閉鎖されたが、製品は運び出せた」と述べた。しかし、ここでの売上も微々たるものだ。
閉鎖の影響は取引先、下請け企業、消費者にまで及んでいる。開城工業団地非常対策委員会の関係者は「開城工業団地に進出していた企業のみならず、取引先や5000社にのぼる下請け企業とその従業員12万5000人にまで悪影響が及んでいる」と述べた。
韓国のニュース1によると、非常対策委員会の関係者の話として、中高生の制服を作っていたある企業は取引先の「ヒョンジエリート」から賠償を要求されていると伝えた。これは閉鎖にともなって、納品が遅れたことによる。同社は賠償が得られるまで16億ウォン(約1億4770万円)の決済を停止している。両社ともに資金繰りが非常に厳しく、韓国政府が対策に乗り出さない限りは倒産は避けられないとの声も上がっている。
また、完成した制服8万着が持ち出せなかったことで、3月の入学までに制服が得られないと訴える新入生や父兄が続出している。