管理栄養士が教える! コンビニで買える「疲れ目」対策ごはんとは?

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スマホやパソコンの長時間操作で目の疲れが気になる、このごろですが、管理栄養士の西山和子さんは、「目の疲れにも、栄養バランスがいい食事をとることが重要です」と話します。筆者は自炊が苦手でコンビニ大好き……というものぐさです。今回はそんなズボラなあなたにもぴったりのコンビニやスーパーで調達できる「目の健康を意識した食事」を、管理栄養士に聞いてみました。

■彩り豊かな野菜や魚が入った総菜を選ぶ

「目が疲れても、少し休憩すれば楽になる状態をキープしたいものです。それを維持するために、栄養バランスが整った食事が重要になります」と西山さん。コンビニでの総菜の選び方について、次のように説明を続けます。

「三大栄養素の『糖質』、『タンパク質』、『脂質』に加えて、『ビタミン』と『ミネラル』が豊富な料理を一度の食事でとることがポイントです。そのためには、主食、主菜、副菜が揃うように選びましょう」

さっと食べられて満腹になりそうなお弁当を選びがちですが、それではよくないのでしょうか。西山さんは、「揚げものや塩分が濃いおかずがぎっしり詰まったお弁当はカロリー過多なだけではなく、野菜が少ないので栄養のバランスはよくありません。海鮮野菜炒めや煮物、おでんなど多彩な食材が入った総菜をメインのおかずとして一番に考え、野菜サラダを一つと、おにぎりを一つプラスするといいでしょう」とすすめます。

揚げものががっつりの「弁当を一つ」はNGで、野菜を使ったメインのおかず、多種類の食材の総菜を選ぼうということです。

■疲れ目やかすみ目の改善に役立つ「ビタミンA」

ここで西山さんは、疲れ目対策のための具体的な栄養素とメニューについて、こう話します。

「ビタミンAは粘膜を健康に保ち、目のうるおいをキープします。疲れ目やかすみ目、ドライアイなどの改善に役立つ栄養素です。動物性食品にはレチノールとして含まれています。
具体的には、卵焼き、グラタン、しらすごはん、レバー炒め、豪華な食事がOKなときには、うなぎのかば焼きやイクラ丼もいいでしょう。

もうひとつ、体内で必要な分だけビタミンAに変化するβ(ベータ)―カロテンがあります。にんじんに豊富に含まれることで知られていて、免疫力を高める、老化を予防する働きがあります。油と一緒にとると吸収率がアップするので、揚げもの以外で、油炒め、ごまやナッツ類などの油脂性食品と一緒に食べましょう。
おすすめのメニューは、ほうれん草のバター炒め、かぼちゃの煮物、オクラのおひたし、海藻サラダ、にんじんサラダなどです」

■視神経の疲労回復を促す「ビタミンB群」

さらに、目の健康維持に働きかける次の2つの栄養素とおすすめメニューが挙がります。
「ビタミンB群には、視神経の働きを正常に保ち、目の疲れを軽くし、目の充血を解消する役割もあります。お勧めメニューは、しらす、玄米、ニンニク入りギョーザ、サバの味そ煮、グラタン、納豆和えなどです。
また、緑黄色野菜に含まれる赤や黄といった色素のカロテノイドは、目の健康にプラスになる作用が期待されています。中でもルテインは、網膜(もうまく)を良好な状態に保つ栄養素だと知られています。

具体的には、ほうれん草のごま和え、ブロッコリーが入った野菜サラダ、さつまいもの甘煮、コーンサラダ、青汁などがお勧めです」(西山さん)

最後に西山さんは、栄養成分やおかずを考えるのが面倒なときは、「一回の食事として選んだメニューの色彩や色の配分を見ましょう。色鮮やかな食材には、ビタミンやミネラル、抗酸化物質が豊富に含まれています。肉類や揚げものなど茶色系の食事は避け、野菜や魚介が入った彩り豊かな総菜を選びましょう」と、選び方の秘けつを伝授します。

買い物かごの中をのぞいて彩りをチェックしながら、少しでも目の健康によさそうな、栄養のバランスが整った総菜を選びたいものです。ぜひ参考にしてみてください。

※写真撮影:梅田佳澄/スタジオ・グリーンサム

(岩田なつき/ユンブル)
取材協力・監修 西山和子氏。糖尿病専門の医療法人弘正会・ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)にて管理栄養士、糖尿病療養指導士。糖尿病、生活習慣病、メタボリックシンドロームの患者さんを対象に、パーソナルな食事指導にあたる。『専門医が考えた 糖尿病に効く「腹やせ」レシピ』(福田正博 洋泉社)の監修担当。また、食生活に関する記事の執筆、監修多数。

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