悪ふざけの"恒心教騒動"が一転、児童ポルノ禁止法の問題点を浮き彫りに (2/2ページ)
もしくは、ルール違反・法律違反とわかっていても、誰も文句は言わないだろうと国民をナメてかかっているかのどちらかだ。
次に問題なのが、今回の捜査は最初から児童ポルノに関する容疑で捜査が進められていたわけではないということ。たまたま別件で捕まえた男が児童ポルノを持っていたから、それもついでに送検したというだけでしかない。そんな何ら被害児童の為になっていない経緯に加えて、児ポと無関係なフィギュアを押収し、晒し者にしてまで、オタクやオタク文化とされる物に対して悪印象を植え付けようと画策したのだ。もはや何が目的なのか理解不能である。
今回の事件の教訓は、警察からすれば、こんな意味不明な、麻雀でいう「裏ドラ乗ったラッキー!」的な使い方をするための法律が、児童ポルノ法なのだと解釈しておくべきだということだ。したがって、現状の児ポ法をいくらこねくり回そうと、肝心の警察の思想がこうなのだから、絶対に児童を性被害から守る方向へは向かわない。ましてや、被害児童に対するケアといった流れには向かうはずもない。
警察は児ポ法の真っ当な使い方を拒んでいる。おそらくその理由の中には「真っ当な使い方だけでは面倒臭くて実績を作り難い」といった事情も含まれているだろう。だから次々としょうもない児ポ違反ばかり裏ドラ的に取り締まっている。その目眩ましに使われているのが、世間に嫌われやすい(同情を集め難い)オタクだ。それでも数字上は「児童を性被害から守るための法律」による逮捕実績が増えて行く。よって「児童と性被害」というテーマに対する法律はこれで問題ナシとされてしまう。その結果、いつまで経っても性被害に遭う児童は減らせず、また事後のフォローもおざなりにされる。これが児ポ法に潜む最大の問題点だと、過去にどれだけ大勢の人間が指摘していただろうか。
今回の事件は、当初は同情の余地のない2ちゃんねらーがヤラかしたというだけだったのに、警察のその後の対応により、本筋とは全く無関係な部分がフィーチャーされる事となった稀なケースであろう。
Written by 荒井禎雄
Photo by Skley