世界初!? 脳コントロールで義手の指を個別に動かせた! (2/2ページ)
■ 薬指と小指の秘密
これらのデータを集めたうえで、研究チームは、脳のそれぞれの信号に対応して義手の指が動くようにプログラムし、被験者の脳の電極信号に義手を接続して、親指、人差し指、中指、薬指、小指をそれぞれ個別に動かしてもらうように指示をした。
すると、見事に指を動かすことができたという。
「今回、脳の働きを測定するのに使った電極によって、われわはこれまで使っていたデータより広い領域の脳の皮質について知ることができ、より詳細な脳の空間的マッピングができました。その精密さによって、指を個別に動かすということが可能になったのです」と、研究チームのGuy Hotson氏。
一方、最初この脳コントロール義手の動きの正確性は76%だった。しかし、薬指と小指の動きをつなげたところ、正確性は88%にまで上がった。Crone教授によれば、薬指と小指のコントロールというのは重なり合う部分があり、多くのひとは、この2本の指を一緒に動かしているのだという。恐らくその性質がこの正確性の向上に表れているのだ。
なお、このレベルの正確性を得るために、事前のトレーニングはまったく行われておらず、全部の実験は2時間以内で終了したという。
Crone教授は、この技術が実際の義肢に応用できるようになるには、まだ何年もかかり、しかもコストがかかるものになるという。更なる脳マッピングとプログラミングが必要だというのだ。
脳に電極を埋め込む必要があるとなると、実験もそうそう日常的にできるものではないだろう。また実用化するハードルも高いと思われる。
しかし、少し前まで、腕を失ってしまったら、その機能も完全に失われてしまうというイメージだった。それが現在では、脳の研究やロボット技術の進化によって、限定的にではあるが動かせる義手の研究が次々と登場している。
実用化される時代も訪れそうだ。
【参考・画像】
※ Johns Hopkins Medicine
【動画】
※ Mind-Controlled Prosthetic Arm Moves Individual ‘Fingers’ – YouTube