【東日本大震災】大川小学校の悲劇と地元に伝わる"ある伝承" (2/4ページ)

東京ブレイキングニュース

「寺に毎年、ツバメがくる。ある年、ツバメがカボチャの種を持ってきた。それを撒いたら大きなカボチャができたんですって。できたカボチャから蛇が出てきて、一夜にして大蛇になった。その大蛇が暴れて沼ができた」

 永沼さんが語った話は龍谷院に伝わる「ツバメの恩返し」の話のことだろう。そうだとすれば、この「ツバメ」が寺にやってくる理由は、「病めるツバメ」を和尚が世話をし、病気が治ってから放したことで、次の春にツバメがやってきた。そのときに落としたのがカボチャの種だった。その種のなかから出てきた蛇が出てきて、一夜にして大蛇になり、暴れ狂い、大沼になった、という話だ。その結果、水が乏しかった地域が便利になった、という話だ。

 その「大蛇」は津波のことではないかと永沼さんは考える。たしかに「津波」かもしれないが、この地域は台風などの低気圧でも気象が荒れ狂うことがある。「一夜にして」というところから、台風などの「低気圧」ではないかとも思えなくもないが、真相はわからない。

 過去の津波に関しては記録がある。

 明治三陸津波では「大川村 大川村は追波の河口に臨み又其湾に面し居るも沿海民家少なかりしを以って流失家屋僅かに一戸死亡亦一人にと止まれり」(宮城県海嘯誌、明治36年)とある。

 昭和三陸大津波では、宮城県昭和震嘯誌(昭和10年)によると、

「昭和八年三月三日 大川村長 柴桃正實 印

     石卷土木工區主任殿

    被害報告ノ件

    昭和八年三月三日午前三時頃海嘯襲來左記被害有之候ニ付報告候也

         記

 一、長面、尾崎間橋梁悉皆流失セリ

 一、海岸堤防(須賀)表腹付約二十間餘欠潰

 一、海門口防波堤約三十間流失埋沒セリ

 追而電話同朝ヨリ不通ニ付書面ヲ以テ申上候」

 とあった。

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