あがり症の人こそ意識しておきたい緊張を1/3に減らせる考え方 (2/2ページ)
その犬が近くにいる緊張度合い。
たとえばこの緊張度合いは、次の3つの緊張によって構成されているということです。
「自分の過去の体験やトラウマからくる緊張」
……幼いころ、親戚の犬にしつこくちょっかいを出していたら、いきなりガブッと手を噛まれた。そのときの「いきなり噛みつかれた恐怖」と「痛かった体験」からくる緊張。「また噛まれるに違いない」という勝手な思い込みからくる緊張など。
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「自分のいまの実際の緊張」
……犬が近くにいる、その実際の緊張。
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「自分が勝手に想像してつくった未来の緊張」
……幼いころの犬に噛まれた経験から、「また噛まれたらどうしよう」「また急に襲ってきたらどうしよう」「こっちに向かってきたらどうしよう」など、自分で勝手につくった未来の不安や恐れからくる緊張、自分で勝手につくった妄想からくる緊張など。
■過去に起きた悪いことは続かない
当たり前の話ですが、幼いころ犬に噛まれたからといって、今度もまた噛まれるとは限りません。
それに目の前にいる犬は、幼いころに出会った犬とは違う犬です。だからこそ、そこまで怖がる必要はないということ。
「こうなったらどうしよう」という「未来の緊張」など、他人からすれば理解不可能なことでしかないでしょう。
それに、ある人が恐怖心を感じる犬も、犬好きな人にととてもかわいく映る可能性があります。そんなとき「犬を怖がっている」と伝えたりしたら、「大の大人なのに」と驚かれるかもしれません。
緊張や不安、恐れなどを感じたら、次のように考えるべきだと著者は提案しています。
「ちょっと待てよ。これって、本当にそこまで怖いものなのだろうか?」
たしかに、自分の過去の嫌な体験やトラウマから緊張してしまうことは十分に考えられることではあります。
しかし問題は、「過去の悪いこと」がずっと続くものだと思い込んでいるということ。そして、なぜかそういう人は、悪いことは続くのに、よいことは続かないと思っているものだと著者は指摘します。
でも、そんなことがあるはずもありません。なぜなら、未来は“現在”の延長線上にあって、よいことは続くものだから。
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当たり前のことなのですが、そこに立ち戻ると、たしかに緊張を緩和することができそうでもあります。
本来あるべき原点に立ち戻るためにも、目を通してみる価値はあるのではないかと思います。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】
※森下裕道(2015)『本番に強い人は、ヤバいときほど力を抜く 人前で話すのが劇的にラクになる7つの技法』清流出版