イチローのドヤ顔に困惑?取材記者を悩ます”Tシャツ問題” (2/2ページ)
つまるところ、イチローのTシャツ芸は善意から産まれたわけで、屈託のない人柄がうかがえる。イチローはオリジナルTシャツ関連の質問に楽しそうに答えており、「僕のアイデアなしでは成立しない。あの字体もね、どうするかいろいろ考えながら、いろいろ大変なんですよ」と制作秘話を明かしている。
その裏には、ファッションセンスに対するコンプレックスがあるとの声も。前出のスポーツ紙記者は話す。
「野球のセンスは抜群ですが、ファッションセンスは微妙。ヤンキース時代のチームメイト、デレク・ジーターは記者にイチローのファッションについてどう思うかと問われた際、『僕なら絶対あんな格好はしない。いいかい、“絶対”ってちゃんと書いてくれよ』答えています。そんなイチローにとって、自身のセンスを活かしたTシャツが注目されたことは、かなり嬉しかったんでしょうね」
Tシャツ芸に困惑する声を隠さない記者もいる。
「あからさまに滑っていて、日本人記者仲間とも『あれはない』という話になることは正直あります。ただ、イチローさんが『さあ、つっこめ』と言わんがばかりの顔で登場するので、触れざるを得ない。一番困るのは現地アメリカメディアからの質問で、『あれはなんて書いてあるんだ?』『どこがおもしろいのか?』と聞かれても、うまい言葉が見つからない。そこは言葉に窮しますね」
メジャー通算3,000本安打まであと65本で迎える今シーズン。さらに、地元紙「ニューヨーク・タイムズ」によれば、その先の50歳現役まで宣言したイチロー。野球の神様に愛された男であることは間違いないが、オリジナルTシャツのセンスはそろそろ限界にきているのかもしれない。
- 佐々木浩司(ささき・こうじ)
- 1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『黄金のGT』(晋遊舎)、『洗脳のすべて』(宝島社)、『実話ナックルズ』(ミリオン出版)など。