担々麺系カップ麺●本当にウマかったランキングBEST5
この「おためし新商品ナビ」記事でも注目度が高いのが“担々麺”系のカップ麺。中国四川省発祥でありつつ日本で独自の進化を遂げた辛口ラーメンの一種で、一口に担々麺と言ってもいろいろな流派があるのも現状。そこで現在店頭で入手しやすい担々麺系カップ麺の数々からベスト5をピックアップして食べ比べレポートを敢行した。
■まずは担々麺の基礎を学んでおきたい!
まず押さえておきたいのはラー油とごまのハーモニー。特にごま味を実現しているのは豆板醬同様四川料理では定番の芝麻醤(チーマージャン)というごまペーストに近い調味料。それがラー油と合体することによって独特のコクのあるスープが生まれる。
そこに投入されるのがひき肉(肉そぼろ)。これに彩りの役割も大きい青梗菜が加わることによって、担々麺の基本形は完成だ。しかしそこから近年日本では独自進化したものがあり、ラー油ベースの激辛スープが特徴の千葉県の“勝浦式タンタンメン”や、広島県で人気の高い“汁なしタンタンメン”という応用進化味も存在する。そんな基本を押さえた上でランキングを発表していこう。
■ 第5位●『マルちゃん ハリガネ 担々とんこつ味』
(東洋水産・97gうち麺70g・希望小売価格 税抜185円・2016年2月15日発売)
辛さ=★★
フタをめくると豚骨ラーメン特有の獣臭さがツンとくる王道豚骨風味。ハリガネというのは麺の硬さを表し、博多ラーメン界では食べる麺は硬ければ硬いほど粋という価値観があることから、茹で時間を少なめに設定したこうした麺が好まれる。麺は油揚げ麺。
そうした豚骨ラーメン(博多風)の文化に、四川からやってきた坦々麺文化をぶつけて生まれたのがこの『マルちゃん ハリガネ 担々とんこつ味』。もともと博多ラーメンにもすりごま使用はポピュラーなので違和感はない。
ラー油が強めになってひき肉を投入してあるのが坦々色なのではあるが、やはりどうしても博多ラーメン風味のインパクトが強すぎる。
特にキクラゲたっぷりというところが、美味しいのだけれど、余計に博多ラーメン色へと押し戻す。なので坦々麺としてはいささか物足りないというのが正直な感想だった。
■ 第4位●『勝浦タンタンメン』
(エースコック・98gうち麺60g・希望小売価格 税抜230円・2015年9月28日発売)
辛さ=★★★★★
近年のご当地グルメブームでその名を馳せた勝浦式タンタンメンが元になった『勝浦タンタンメン』。その特徴はといえば地獄レッドともいうべき真っ赤な見た目。古くからの坦々麺ファンは皆、初めて食べたときに驚いたのではないだろうか。
チキンとかつおの合わせだしに旨味を添加しているのは甘くなるまで炒めた玉ねぎで、ニンニクがガツンときいており、オレンジ色のラー油が丼の中を染め上げる…。唯一以前の坦々麺との共通点は鶏肉そぼろの存在か。
ただ玉ねぎの旨味とコクがすっきりしたノンフライ麺と絶妙なハーモニーを醸し出しており、爽快な辛さとともにすっきり味わえる独特の美味しさを創出。坦々麺の中でも異端なのでなかなか比べづらいが美味しいことは確かだ。
さあ、次からはいよいよベスト3の発表だ!
■第3位●『マルちゃん正麺 うま辛担担麺』
(東洋水産・120gうち麺65g・希望小売価格 税抜205円・2015年1月18日発売)
辛さ=★★★
生麺の味わいをカップで味わうための“生麺茹でてもうまいまま製法”を採用したノンフライ麺が特徴の正麺カップシリーズの一つ。これは味噌がベースになっているところが特徴的。麺がうまいというのがこの正麺カップの評判の源だとは思うが、記者としては確かに生麺ではあると思うが、以前から“気持ち茹で過ぎちゃった生麺”という感覚がどうしてもある。
気の抜けた地元のラーメン店店主が供する、もう少し硬くていいんだけど…という感覚を感じることができるのは、生麺感覚が極まっているところでもあるのだろうけど。
今回の『マルちゃん正麺 うま辛担担麺』に関しては、そうした麺よりもダシがしっかり効いた旨味たっぷりのスープの味わいにしびれた。見た目は結構オレンジ色なのだが、ラー油の辛さに頼りすぎない練りゴマ/すりごまの旨味がしっかり感じられ、王道坦々麺の味を再現していると思う。
若干ひき肉量は少ないとは思うが、ツルツル度の高い麺とともに美味しいカップ麺である。万人に愛される味ではないか。
■第2位●『マルちゃん やみつき屋 汁なし担々麺』
(東洋水産・144gうち麺100g・希望小売価格 税抜205円・2016年2月8日発売)
辛さ=★★★
坦々麺の辛さは四川料理由来だけあって、唐辛子ベースのラー油だけではないのが奥の深いところ。中でも花椒(かしょう/ホアジャオ)というスパイスはかなりインパクトがある。いわゆる唐辛子的な辛さとともに、開けたての山椒のビリビリ感を合わせたようなシビレ系の辛さを備えているのが花椒の特徴。
普段から辛さに強い人でも、芸風が違うので思った以上に辛さダメージを受けてしまうこともある特殊スパイス。それを程よく盛り込んだのがこの『マルちゃん やみつき屋 汁なし担々麺』。
作り方はカップ焼きそば方式。麺は香辛料や粉末野菜を練り込んだそばのような黒さをまとった角麺。湯切りをした上に花椒とラー油の合わせ技の効いたスープを混ぜ合わせていく。かやくはひき肉とネギの他にキャベツが入っているところが焼きそば方向。
実際に食べてみると唇が痺れる。ラー油の辛さも感じる。しかし総合的に見れば激辛ではなく、程よいホットさにとどまっているところがうれしい。全体を濃厚なゴマ風味でコーティングされているのも辛さを抑えている一因だろうか。
特徴的なのは酸味。ゴマの旨味と花椒とラー油の辛さに酸味が加わるとなかなかにマジカルな美味しさが生まれる。担々麺としてはやはり汁なしな分だけ異端なのだけれど、濃い味が好きな人なら確かに病みつきになる味わいだと思った。しかし今回紹介した5商品のうち3つがマルちゃん製品。かなり担々麺に力を入れているようである。
■第1位●『日清ラ王Selection 芝麻担々麺』
(日清食品・128gうち麺75g・希望小売価格 税抜258円・2016年2月1日発売)
辛さ=★★★
“まるで、生めん。”を標榜し、「マルちゃん正麺カップ」と永遠のライバル関係にあるのが「日清ラ王」。どちらも生麺再現は究極の地点まで到達していると思うので、あとは好みの問題か。記者的には歯ごたえの強い「日清ラ王」の方が好みである。
さてそんな「日清ラ王」のスペシャル枠で少々価格帯もアップするのが贅沢路線の「日清ラ王Selection」シリーズ。そこから繰り出す担々麺なのだから、『日清ラ王Selection 芝麻担々麺』には大いに期待した。
何しろ坦々麺の味の中核をなすはずの芝麻醤の”芝麻”が商品名に入っているのだから。記者はかつて担々麺第一次ブームの際に、この美味しさの秘密はなんだろうと調べた結果、「芝麻醤」という調味料が鍵を握っているらしいと知り、横浜・中華街にまで買いに行ったことがある。
麺は3層構造の腰の入ったストレートノンフライ麺。問題はスープだ。何とこの『日清ラ王Selection 芝麻担々麺』は、白ごまのすりごまを大量投入、そこに芝麻醤を合わせるという豪快な暴挙に出た。坦々麺の真髄はごま味にありという基本を徹底的に攻略したのだ。
もちろん四川料理としての花椒も添加しているし、ラー油も香りを立てているが、やはり圧倒的なごまの旨味の嵐には圧倒されてしまった。かやくは肉そぼろとネギというシンプルな構成だが、強烈なコクと旨味で箸がどんどん進む。基本の担々麺の芯を食った味わいに、記者はノックアウトされてしまった。
■ まとめ:ひき肉の量さえ気にしなければカップでも担々麺のうまさは味わえる時代!
もちろんカップ麺という限界はある。特にそれを感じたのは担々麺の美味しさの芝麻醤やラー油と同列となるひき肉の魅力だ。どうしても専門店で味わう担々麺とはひき肉の量が違う。ただその他の面ではほとんど問題ないほど担々麺エンターテイメントはカップ麺で味わえるのだ。一応今回は順位を記者なりにつけてみたが、好みの問題が大きいと思うので、ぜひ自分の舌でベスト5を選んでみることをお勧めする。
日清 ラ王Selection 芝麻担々麺 128g×12個
マルちゃん やみつき屋 汁なし担々麺 144g×12個
マルちゃん正麺 カップ うま辛担担麺 120g×12個
エースコック 勝浦タンタンメン 98g×12個
マルちゃん ハリガネ 担々とんこつ味 97g×12個